【元日経新聞記者】宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

「当事者である高校生のみなさまの声が上がってうれしい」英語民間試験の先送りに成功した野党重鎮の岡田克也さんが語る

2019年12月09日 22時10分42秒 | 岡田克也、旅の途中
[写真]冬まぢかの文部科学省、先月2019年11月、宮崎信行撮影。

 参院選の与党勝利を受けた、第200回臨時国会で苦戦した野党ですが、「英検」など英語民間試験の大学入学試験への導入に待ったをかけることに成功しました。

 野党の重鎮である、岡田克也さんは、「野党がまとまったことが大きいが、当事者である高校生(主に2年生)のみなさまと心が通った」とし、議員会館や衆議院本会議場裏の控室で開かれた、野党の会合で声を上げた高校生や担当議員に感謝しました。

 岡田さんは、ことし2019年、気候変動対策をうったえたグレタ・トゥーンベリさんや、自治と民主を求めるアグネス・チョウ(周庭)さんらの行動を念頭に、「EUの若い人たちや香港の若い人たちのように、どうして日本ではいろいろな政治問題に若い人が声を上げないのかと思っていた」ものの「いろいろな当事者の声が上がってうれしい」と語りました。

 岡田さんは先週2019年12月5日(木)の定例記者懇談会で、臨時国会の閉会を念頭に、上述の内容を語りました。

 岡田さんはもともと自民党竹下派の厚生族議員で、自民党細田派の文教族議員とは議員キャリアで交流がなく、政策面で教育問題に取り組んだことはありません。親の教育は聖域との執心や子に対する不安、子の若さゆえの未熟さや「受験戦争」へのプレッシャーをついた教育利権を食い物にし、貪る、罪深い森喜朗・下村博文路線は、来年2020年の東京五輪で頂点を迎えることになります。続くか。

2020年1月20日(月)召集か、6月17日(水)閉会ならその翌日に都知事選告示、令和2年の第201回通常国会、NHK報道

2019年12月09日 19時54分33秒 | 第201回通常国会(2020年1月から6月)「コロナ感染症」

[写真]安倍首相、ことし2019年7月、宮城県内で、宮崎信行撮影。

令和2年2020年1月20日(月)第201回通常国会が召集される公算が高まりました。

 前年の臨時国会閉会日であるきょう、NHKがニュース7で報じました。

 自民党は、同党から東京都選挙管理委員長が出ているうちに、早くも来年の都知事選を、2020年6月18日(木)告示7月5日(日)投開票と決めてしまっています。その告示日の前日である、

2020年6月17日(水)が当初会期末、

 となる日程を官邸と同党都連が共有していたと推測するのが有力と思われます。

 第201回通常国会は、召集日に政府が超大型補正予算案を提出。令和2年当初予算案を同日に提出することも考えられます。後半国会は老齢年金などをめぐる年金制度抜本改正法案の審議が予想されます。1月16日か17日に、政府・内閣総務官室が提出予定法案のタイトル・担当府省庁・要旨を衆参両院に報告します。

 NHKは今月スタートだったはずのインターネット常時同時配信に総務省や民放連から横やりが入っており、政治報道で存在感を高める思惑が透けて見えます。


[写真]インターネット常時同時配信のスタート直前に横やりを入れられた「NHK」ことし2019年1月、宮崎信行撮影。


「外弁法改正案」は成立せず参議院先議に、成立は2020年4月以降に、第201回通常国会

2019年12月09日 18時08分21秒 | 第201回通常国会(2020年1月から6月)「コロナ感染症」

[写真]森山裕・自民党国対委員長、ことし2019年10月、国会内で、宮崎信行撮影。

「外弁法改正案」は、2020年1月からの第201回通常国会で、参議院先議の議案となり、参・衆両院での採決が必要となりました。成立は早くても2020年4月以降になります。

 国会は、きょう2019年12月9日(月)閉幕しました。参議院法務委員会は「外国弁護士による法律事務の取扱いに関する特別措置法の一部を改正する法律案」(第200回閣法12号)の審議が進まなかったため、継続調査議案とすることにし、本会議で議決しました。これにより、第200回臨時国会の、政府提出法案成立率は93・3%、継続法案を含めると94・1%となりました。先週木曜日に法務委を開いていれば、これが100%となったでしょう。「桜を見る会」をめぐる抵抗野党路線をとる、安住淳・新国会対策委員長に対して、就任2年目を迎えた森山裕・自民党国対委員長が、ちょっと早めのクリスマスプレゼントを兼ねて、法案成立率100%を回避させたのかもしれません。

 外弁法改正案は外国人弁護士が弁護士法人の所長になれる内容を含んだものです。第200回臨時国会では、法務委員会では、給与法、改正会社法、外弁法改正案と、唯一3領域の法案が課せられた忙しい委員会となりました。来年は4月に改正債権法が施行される年となり、対政府一般質疑が注目されます。が、大型法案の審議は予想されないので、法務委に一つだけ継続審査議案を残したものと思われます。また、「士業」をめぐる法案は、当事者にとっては重要ですが、SNS時代において拡散して広がっていかないテーマなので、最終盤国会のかけひきとして与党が審議未了未成立を容認する傾向が、近年高まっています。