【元日経新聞記者】宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

秋元司・自民党衆議院議員室が捜索

2019年12月19日 13時02分03秒 | 第201回通常国会(2020年1月から6月)「コロナ感染症」
 独立した「検察官」が集う、法務省の東京検察庁の特別捜査部は、さきほど、令和元年2019年12月19日(木)午前11時半ごろから、衆議院第一議員会館の524号室の秋元司・自民党衆議院議員の部屋に家宅捜査に入ったそうです。

gooニュース https://news.goo.ne.jp/article/jiji/politics/jiji-191219X250

 11時半の民放ニュースで、えっと思ったんですが、第1議員会館の5階ということで、岡田克也さんの事務所があるフロア。秋元議員のフロアがあることは、私は知りませんでした。2010年7月に新しい議員会館が出来てから、不況の影響もあってか、特捜部の捜査は、1、2回だと思いますが、465議員のうちのわずか22議員だけの事務所があるフロアということで、やはり、本会議場に近い、第一議員会館の低層階は、今も昔も権力の館ということでしょう。菅直人元首相、森山裕・自民党国会対策委員長らの議員事務所もこのフロアです。

 ちなみに、2010年7月にできたとき、当時の衆議院議員運営委員会の差配で、524号室は誰だったか、資料で調べたら、与党・民主党で首相の秘書出身では唯一の議員だった、初鹿明博さんだったようです。合計で1回ぐらい、軒先まで行ったことがあるような気もします。

【訃報】望月義夫衆議院議員逝去 清水区を中心とした静岡4区 2020年4月26日(日)補欠選挙へ

2019年12月19日 12時50分50秒 | 第49回衆院選(2021年10月 岸田続投 枝野辞任)
 けさほど、望月義夫・衆議院議員が亡くなった、との報道がありました。報道によると、元環境大臣の望月さんは、けさほど令和元年2019年12月19日(木)朝、静岡市清水区内でなくなったそうです。72歳。

 哀悼の意を表するとともに、心よりご冥福をお祈ります。

 役所に問い合わせていませんが、来年令和2年2020年4月14日(火)告示、2020年4月26日(日)投票で、清水区の大部分を中心とする静岡市の一部や富士宮市などの静岡4区で補欠選挙が行われることになります。野党系の有力ライバルはいない現況かと思います。その前に、解散されれば、そちらで選出されます。

 望月さんは、叩き上げで、当選8回。

 このうち、2009年の第45回政権交代選挙では落選したものに、愛知県唯一の自民党議員だった大村さんが愛知県知事に転出したことから、衆議院議員として繰り上げ当選しました。

 当時、二大政党制の確立が我が国に必要だと信じて疑わなかった筆者は、繰り上がったばかりの、野党・望月さんが、谷垣禎一総裁率いる「ネクスト・キャビネット」で次の国土交通大臣に任命されたことを好意的に報じました(文末に掲載)。衆議院国土交通委員会の一般質問でも、大臣と対決したと思います。微妙に少しずつ、独自の解釈を盛り込んだ話の展開だったように、当時思いました。

 その後、環境大臣として入閣。午前0時から記者会見を開いたこともありました。その後、衆議院災害対策特別委員長もつとめました。


[当ブログ内の過去の記事を引用]



谷垣「影の内閣」改造 西村影の財務相、国交相には1月繰り上げの・・・
2011-10-14 20:10:16 | 宮崎信行 Miyazaki Nobuyuki


 9月の定例人事異動にともなう、自民党の谷垣改造影の内閣(シャドウ・キャビネット)が14日発足しました。9月30日の人事異動以来、2週間あまり、自民党のホームページの影の内閣のメンバーが谷垣禎一(たにがき・さだかず)影の首相以外は消えていて、「自民党ともあろうものが危機管理はどうした」「活動費が少ないときこそネットを使うべし」と思っていましたが、ようやくきょうの初閣議で承認されたので、ホームページに載りました。

 ちなみに、こうやって書いていても、影の内閣とか、影の首相という字面にはまだ抵抗はあります。ただ、英国の新聞の電子版をみていると、野党・労働党の影の財務相が政権担当時の2008年のリーマンショックの対応について反省の弁を述べたという記事が、電子版トップに載っていることはしばしば。マスコミも、「ネタ枯れ」なら、影の財務相のインタビューでトップをつくってもいいのではないでしょうか。

 私は自民党の影の内閣の試みを応援したいし、それはひいては、民主党も助かるし、日本のためになります。今までは、シャドウ外相といった表記をしていましたが、改造影の内閣からは、カギ括弧や説明を付けずに、西村影の財務相というように、どんどん使って定着させていきたいと考えます。

 谷垣影の内閣では、閣僚経験者は、合計4人。谷垣影の首相、茂木敏充・影の官房長官と、中谷元(なかたに・げん)影の官房副長官(衆)、林芳正・影の官房副長官(参)と官邸政務三役は全員閣僚経験者となり、この辺に自民党の強さを感じます。


 
[写真]閣僚経験者がそろった影の官邸政務三役。左から、谷垣影の首相、茂木敏充・影の官房長官、中谷元・影の官房副長官(衆院)、林芳正・影の官房副長官(参院)

 ちなみに、茂木さんは谷垣さんの人差し指を突き出す「イチバン」ポーズの発案者で発信力があります。また、茂木さんは日本新党1期生なので、現在の首相、官房長官、与党政調会長と同期になり、パイプがあります。そして、中谷さんは元防衛庁長官、林さんは元金融担当大臣なので、ホームページは2週間空白でしたが(^^;)、官邸の危機管理は盤石という気がします。

[写真]谷垣禎一・自民党総裁(影の首相)の「イチバン」ポーズで、茂木影の官房長官らが考案したもの。左はYouTubeチャンネルからキャプチャ、右は自民党ホームページ、ともに第22回参院選用のもの。

 そして、影の財務相には西村康稔(にしむら・やすとし)さんが起用されました。将来の首相候補と位置づけたメッセージと受け取りました。第177通常国会でも、原子力賠償機構法や再生可能エネルギー法の修正による成立に実力を発揮しました。もう少し委員室のイスに座っていて欲しい物ですが、実力は折り紙付き。「あの暑い夏(第45回総選挙)の悔しさ」をはらすために頑張ってほしいです。

 影の法相は、柴山昌彦さんで、戦後になってからは40歳代の法相はいませんが、戦前の日本や諸外国では珍しくありません。


  
[写真]西村康稔・影の財務相(左)、柴山昌彦・影の法相(右) 

 影の外相には、小野寺五典さんが続投します。沖縄・北方担当の兼務は未定で、野田内閣が総務大臣(兼)沖縄・北方相という史上初の人事をしていますので、自民党の対応が注目されます。

 影の総務相は平井卓也さんで、政権交代後も衆・内閣委員会でがんばっています。ただ、平井さんは実家がテレビ局ですので、政権交代後に疑われることがないようにしてほしいのと、国交副大臣時代に、かんたんな数字の答弁ミスで野党・民主党に攻撃されることがあったので、野党時代にみっちり勉強して欲しいです。

 谷垣さんの今回の改造のミソは、望月国交相でしょう。ことし1月に愛知県知事選挙に大村議員が出馬したことで、補充の繰り上げ当選して5期生になった望月義夫さんが、影の国交相になりました。全国で、少ない活動費のなか、がんばる自民党支部長も、国政復帰すれば、望月さんのように、大臣がみえてきます。

 影の文科大臣には東京23区ながら小選挙区5連勝の下村博文さんがまさに専門中の専門で就任しました。官房副長官として、官邸の経験もあります。

 影の厚労大臣は、参議院から宮沢洋一さん。叔父の宮澤喜一首相の秘書官として官邸勤めの経験もあり、大蔵省主計局でも、社会保障を担当したことがあったのではないでしょうか。厚生労働は、とにかく財源との一体改革が必要です。キャリアと知見は申し分がありません。

 
[写真]宮沢洋一・影の厚労大臣(参院議員)。宮沢元首相の甥。

 影の農相には山田俊男・参院議員。JA組織内のスーパー族議員ですが、正直な一面もあり、「ネコの目農政」から、目に見える農政へ脱却できます。また、自民党政調会の長年の慣習により、水産部会長は牧野たかお・参院議員が指名されています。

 影の経産大臣は、菅原一秀(すがわら・いっしゅう)さん。この人はいろいろ評価が分かれますが、中小企業政策とパフォーマンスが上手いことは間違いないし、90年代以降の自民党のたたき上げ議員の典型的なタイプ(丸紅サラリーマン→ラグビージャージを着て選挙運動をし、練馬区議会トップ当選→都議→衆院議員)なので、小選挙区でも、地方議員出身者が勝てる。民主党の公募落下傘候補とは対照的なタイプの強さ、あるいは弱さを確認できる人事です。

 影の環境大臣には、福島県の代議士、吉野正芳さん。第177通常国会では、東京電力寄りの本会議演説で失望を買ったこともありましたが、その後は福島のため、衆参自民党議員で勉強会をひらき、東日本大震災復興特別委員会では、参院先議の野党の議員立法を衆院でうまく受け止めて修正しました。環境大臣はしばらく原発シフトが続くでしょう。民主党も原発に詳しい議員が、野田体制発足にともなう前回の国会から衆院環境委員に多く配置されています。

 
[写真]吉野正芳・影の環境相

 影の防衛大臣は、今津寛さんで、防衛副長官の経験があります。

 影の国家公安委員長(兼)影の内閣府特命担当大臣には、竹本直一(たけもと・なおかず)さん。この人はもう70歳ですが、衆議院でも頑張っていて、入閣候補ナンバーワンだと思います。


[写真]竹本直一・影の国家公安委員長

 影の内閣府特命担当大臣には、影の防災担当大臣に長島忠美・元山古志村長。

 影の少子化担当相などには、タカ派で知られる山谷えり子さん。

 さらに影の首相補佐官が新設され、首席に、逢沢一郎さん、そして、加藤勝信さん、赤澤亮正さん、1期生の齋藤健さんが任命されました。まさに衆議院の暴れまくるメンバーが、おそらく野党時代は国会での修正協議をリードしながら、政権交代をめざすということになるのでしょう。

 派閥領袖が一人も入っていないのはなぜか。影の副総理を10人ぐらいつくってもいいような気がします。

 影の閣僚は衆参委員会の筆頭理事は兼ねないとのことですから、衆参予算委員会に影の閣僚がドンドン出てきて、発言して欲しいと考えます。

 小野寺影の外相は宮城6区ということで、このところ、震災関連の発言が目立ちました。山田影の農相vs鹿野農相、宮沢影の厚労相vs小宮山厚労相の対決は、参議院の見物になりそうです。衆議院と参議院にわかれてしまうのですが、できれば党首討論(国家基本政策委員会)の衆参連合審査会で、影の閣僚が発言できるようにした方がいいのではないでしょうか。

 それから、茂木・影の官房長官は、政策の調整だけでなく、内閣法などの大胆な改革案をつくるという作業もしてほしい。それから、民主党などは、影の閣僚に若干の手当をだしたり、影の首相の若干の交際費を国庫から支出するルールをつくってしまってもいいのではないでしょうか。

こういうのに入ってこない、派閥領袖なんか吹っ飛ばすくらいの突破力を谷垣イチバン影の内閣に期待します。新聞も、幹事長・国対委員長・政調会長は別としても、例えば総務会長独占インタビューといっても野党なんだから必要性が低いでしょう。いまだにアタマが切り替わっていませんよ、民主党の常任幹事会議長独占インタビューなんてみたことないのに。それよりも、「西村・影の財務相はこう述べた」でトップ記事つくった方がいいですよ。

 そして、苦しい生活のなか、奮闘する、自民党支部長は、やはり望月影の国交相をみて、「再選・初当選すれば、政務三役だ」という心がけで、あんまり上京しないで、今はたっぷり地を這い、本を読んで欲しいと考えます。

 定着させましょうね。まずは竹本さんの「影の国家公安委員長」を抵抗なく使いましょう!





[引用おわり]