[写真]感染防止の合繊樹脂をほどこした演壇に立つ、枝野幸男さん、衆議院議員会館内「立憲民主党会議室」で、きょう2020年8月31日、宮崎信行撮影。
先週金曜日の午後5時過ぎに首相の辞意があったとは思えないほど、あっという間に政局が動きました。菅義偉さんを本命とする自民党総裁選は、再来週令和2年2020年9月14日(月)に投票。そして、16日(水)に第202回臨時国会を開き第99代首相指名へ、の日程案が有力となりました。
これについて、「合流新党の結党大会を2020年9月16日以降に開く」としていた4幹事長合意について、枝野幸男さん(立憲民主党代表)は「16日よりも、できるだけ早い方がのぞましい。実務的な問題が大きいが幹事長間でしっかりご相談していただければと思う」と語りました。きょう31日の定例記者会見で語りました。
立憲民主党の福山哲郎、国民民主党の平野博文、無所属フォーラムの小川淳也、社会保障を立て直す国民会議の玄葉光一郎の4幹事長はあす会って、代表選規程を話し合う予定だと思いますが、「9月16日よりも前倒す」ことが最優先課題となりました。
7年8か月の眠りから覚めて、二大政党が大きく動きました。
[写真]菅義偉さん、参議院内で、おととし2018年10月、宮崎信行撮影。
あさって、9月2日(水)と3日(木)の衆参予算委員会閉会中審査は予定通り開催の予定。しかし、来週は二大政党とも政治休戦となり、閉会中審査はすべて白紙になりました。
9月16日(水)の首相指名選挙が、「菅義偉」「枝野幸男」の順に仮になれば、かなり久しぶりの非世襲議員の党首コンビとなります。一強官邸主導政治がそのまま衣替えする体裁を帯びながらも、政界が卵の黄身のように流動的になるかもしれません。
枝野さんは記者会見で「新しい内閣として新しい政権ができれば所信をしっかりお示しいただくのが当然であり、質疑をするのが当然だ」とし、首相指名の後に、所信表明演説とそれに対する各党代表質問、予算委員会を開くべきだとしました。またコロナ対策、経済対策のほか、義援金差し押さえ禁止の恒久法を議題にしたい考えを示しました。「合流新党」の初代代表に自らが就くことを前提にした回答。
月1回の流動的な政局での記者会見なので1時間に及びました。「希望の党は平和安全法制賛成、原発はゼロを公約にしたのに、後継政党である国民民主党に属する参議院議員が原発ゼロに反発するのはおかしくないか」との質問を除けば、各記者から「国民民主党」「玉木雄一郎さん」という言葉が出ることはありませんでした。
大勢は決しました。
自民党内では麻生派、二階派、石原派らが菅さんの応援を固めました。麻生派の河野太郎防衛相は麻生会長の説得で出馬を断念したようです。岸田文雄さんは官邸で安倍晋三首相にあいさつ。石破茂さんは石破派からの立候補をめざしています。最大派閥の細田派と第2派閥の竹下派が態度を決める前に、菅さんが過半数に及ぶ情勢。自民党内派閥も流動化のきざしがあります。
雪崩を打って勝ち馬に乗る自民党への懸念はありますが、政治は良い方向に向かいつつあるように感じます。地方議員ら関係者は疎外感があるかもしれませんが、関係者はとりあえず二大政党周辺をうろうろした方がよさそうな2020年の晩夏です。
◇
枝野幸男さんは、2017年10月の立憲民主党結党の経緯について、「枝野幸男の真価」(毎日新聞取材班)がもっとも客観的な史料だと語りました。私はさきほど初めて読み、結党記者会見の前夜に、枝野さん、福山さん、長妻昭さん、近藤昭一さんの4名がホテルに集まったとしています。それに先立ち、在京していなかった、辻元清美さん、逢坂誠二さんの合計6名が連絡をとりあった、としています。毎日新聞取材班ですが、現在は独立された、尾中香尚里記者が中心になってまとめた書籍だと、聞いています。
このエントリーの本文記事は以上です。
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先週金曜日の午後5時過ぎに首相の辞意があったとは思えないほど、あっという間に政局が動きました。菅義偉さんを本命とする自民党総裁選は、再来週令和2年2020年9月14日(月)に投票。そして、16日(水)に第202回臨時国会を開き第99代首相指名へ、の日程案が有力となりました。
これについて、「合流新党の結党大会を2020年9月16日以降に開く」としていた4幹事長合意について、枝野幸男さん(立憲民主党代表)は「16日よりも、できるだけ早い方がのぞましい。実務的な問題が大きいが幹事長間でしっかりご相談していただければと思う」と語りました。きょう31日の定例記者会見で語りました。
立憲民主党の福山哲郎、国民民主党の平野博文、無所属フォーラムの小川淳也、社会保障を立て直す国民会議の玄葉光一郎の4幹事長はあす会って、代表選規程を話し合う予定だと思いますが、「9月16日よりも前倒す」ことが最優先課題となりました。
7年8か月の眠りから覚めて、二大政党が大きく動きました。
[写真]菅義偉さん、参議院内で、おととし2018年10月、宮崎信行撮影。
あさって、9月2日(水)と3日(木)の衆参予算委員会閉会中審査は予定通り開催の予定。しかし、来週は二大政党とも政治休戦となり、閉会中審査はすべて白紙になりました。
9月16日(水)の首相指名選挙が、「菅義偉」「枝野幸男」の順に仮になれば、かなり久しぶりの非世襲議員の党首コンビとなります。一強官邸主導政治がそのまま衣替えする体裁を帯びながらも、政界が卵の黄身のように流動的になるかもしれません。
枝野さんは記者会見で「新しい内閣として新しい政権ができれば所信をしっかりお示しいただくのが当然であり、質疑をするのが当然だ」とし、首相指名の後に、所信表明演説とそれに対する各党代表質問、予算委員会を開くべきだとしました。またコロナ対策、経済対策のほか、義援金差し押さえ禁止の恒久法を議題にしたい考えを示しました。「合流新党」の初代代表に自らが就くことを前提にした回答。
月1回の流動的な政局での記者会見なので1時間に及びました。「希望の党は平和安全法制賛成、原発はゼロを公約にしたのに、後継政党である国民民主党に属する参議院議員が原発ゼロに反発するのはおかしくないか」との質問を除けば、各記者から「国民民主党」「玉木雄一郎さん」という言葉が出ることはありませんでした。
大勢は決しました。
自民党内では麻生派、二階派、石原派らが菅さんの応援を固めました。麻生派の河野太郎防衛相は麻生会長の説得で出馬を断念したようです。岸田文雄さんは官邸で安倍晋三首相にあいさつ。石破茂さんは石破派からの立候補をめざしています。最大派閥の細田派と第2派閥の竹下派が態度を決める前に、菅さんが過半数に及ぶ情勢。自民党内派閥も流動化のきざしがあります。
雪崩を打って勝ち馬に乗る自民党への懸念はありますが、政治は良い方向に向かいつつあるように感じます。地方議員ら関係者は疎外感があるかもしれませんが、関係者はとりあえず二大政党周辺をうろうろした方がよさそうな2020年の晩夏です。
◇
枝野幸男さんは、2017年10月の立憲民主党結党の経緯について、「枝野幸男の真価」(毎日新聞取材班)がもっとも客観的な史料だと語りました。私はさきほど初めて読み、結党記者会見の前夜に、枝野さん、福山さん、長妻昭さん、近藤昭一さんの4名がホテルに集まったとしています。それに先立ち、在京していなかった、辻元清美さん、逢坂誠二さんの合計6名が連絡をとりあった、としています。毎日新聞取材班ですが、現在は独立された、尾中香尚里記者が中心になってまとめた書籍だと、聞いています。
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Ⓒ2020年、宮崎信行 Miyazaki Nobuyuki
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