宮崎信行の国会傍聴記

元日本経済新聞記者の政治ジャーナリスト宮崎信行が衆参両院と提出予定法案を網羅して書いています。

【6/16】森屋宏内閣委員長の慟哭の「最後の授業」に与野党とも拍手で散会、「入管法」「放送法」は継続の処理をとる、第204回通常国会終了

2021年06月16日 13時46分30秒 | 第204通常国会令和3年2021年
[画像]むせび泣く、森屋宏内閣委員長(自民党)、きょう2021年6月16日の参議院インターネット審議中継からスクリーンショット。

 緊急事態宣言下で始まり、緊急事態宣言下で第204回通常国会が閉幕しました。

 前世期以来の「35人学級」「病院船」が成立。15年来の「後期高齢者自己負担2割」も成立。18歳成年にあわせた「少年法」、会期中の最高裁判決による「アスベスト給付金」などコロナ禍でスピードアップ。一方、「サンドボックス恒久化」「企業農地所有延長」などアベ友優遇法制が続きました。そして年収1200万円の上下で国民を分断する「児童手当」、2人で年金入れて350万円の高齢者の「2割」など、2015年改悪労働者派遣法以来の国民分断がさらに続きました。当然のことながら「児童手当」のツイッターデモはありませんでした、特定されたら強盗くるもんね。

 当ニュースサイトでの関心は昨年末の「尾身座長、銀座ステーキで首相を暗に批判」からちょうど6か月で、それを上回る記事はありませんでした。尾身さんが首相を批判するのは半年前からがその地位は変わっていません。今月も野党が尾身さんの答弁を引き出していましたが、そんなに大きく書きませんでした。ほかに「長妻さんと年金と中国マイナンバー」も大きな関心を呼びましたが、尻すぼみとなりました。「菅長男と東北新社」「麻生と武田」は関心が継続しているようです。

 「ニュースサイト宮崎信行の国会傍聴記」内にある記事はこれまで同様に、150日間通じてすべて、私・宮崎信行が1人で書きました。

【参議院内閣委員会 きょう令和3年2021年6月16日(水)】

 きのう、本会議で解任決議否決、委員会で採決、きょう未明本会議で委員長報告をした、森屋宏委員長が突如涙ぐみながら発言する異例の展開となりました。

 会期末処理を終えた森屋さんは、

 「一言ご報告をいたします。今、理事会で請願案件を協議しました。これが提出されている背景には大きなものがあるという認識のもと、引き続き、理事会で請願そのものの取り扱いについて議論を進めていこう、ことで一致しました。

 きょうで議会は閉会するわけでありますけど、(委員長就任後)約10か月あまり、この150日間の通常国会におきまして、この内閣委員会それぞれの先生方の大変見識の高いご発言、ご意見をいただきまして、この委員会が充実したものとなりましたことを改めましてみなさんに感謝を申し上げたいと思います。

 これからも、さらに参議院の役割が高まっていると思います。どうぞ皆様方にはご健勝のうえご指導いただきたますようにお願い申し上げまして、本日はこれにて散会いたします」

 前日、解任決議を出したばかりの、立憲民主党の木戸口英司筆頭理事ら全員が拍手を送り、終りました。


[画像]森屋委員長に拍手をおくる与野党議員、同日、同。

【衆議院法務委員会 同日】

 「入管難民法改正案」(204閣法36号)を閉会中審査にして、第205回国会への継続案件にするかどうかが議題となりました。多数決で、継続にすることが決まりましたが、立憲・共産が反対しました。立憲が法案の賛否では別に、審議未了の法案を継続にするかどうかで反対するのはやや異例で、それだけ問題の多い法案だという意思表示になります。

【衆議院総務委員会 同日】

 まったく審議されなかった「放送法改正案」(204閣法39号)が前日、議長から総務委に付託されました。これを継続にするかどうかを議題として、共反対、自公立などの賛成で「継続」にしました。法案の賛否では別です。

【参議院本会議 同日】


 中央選挙管理会委員に、小宮山洋子さんを指名することにして、この後の衆議院でも決まりました。

 通常国会閉幕にあたる議長の挨拶は2回に1回できるかどうかですが、ことしは正常閉会ですので、山東昭子議長が立ち上がりました。「議事を終了するにあたり一言ご挨拶申し上げます。今国会は、新型コロナウイルス感染症対策をはじめとして刻々と変化する国内外の主要課題について、熱心な議論がかわされました。また各会派のご尽力により参議院改革協議会が設置されました。今後、会派間において活発な議論がなされ、着実に改革の歩みが進むことを期待しています。参議院として今後とも国民の一層の期待にこたえらるよう、議員各位のご協力をお願いして、私の挨拶といたします。これにて散会します」。

【衆議院本会議 同日】

 上述の通り、立憲民主党提出の議員立法など法案の閉会中審査(継続審査)が決まりました。

 大島理森議長は「諸君、第204回国会は本日をもって終了いたします。今国会はさる1月18日召集されて以来、新型コロナウイルス感染症への対策等各般にわたる国政の重要問題について終始熱心な審議が重ねられました。ここに諸君のご労苦に対して深く敬意を表しますとともに、議長、副議長への寄せられたご協力にあつく御礼を申し上げます。諸君におかれましては、なお一層健康に留意され、国民の負託にこたえるため引き続きご尽力されることを願ってやみません。これにて散会いたします」

●あすの予定

 衆議院などの議院運営委員会の閉会中審査で、まん延防止措置の解除に関する政府の事前報告とそれに対する各党発言があります。

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小宮山洋子さんが中央選挙管理会委員に 元厚生労働相兼内閣府大臣、枝野さんに近い

2021年06月16日 11時41分15秒 | 国会人事
[写真]小宮山洋子さん、9年前の2012年、宮崎信行撮影。

 国会は、中央選挙管理会の委員の欠員を補充し、小宮山洋子・元厚生労働大臣兼内閣府担当大臣を任命しました。

 さっそく第49回衆院選の比例代表の当選者の確定などの会議にあたることになります。

 小宮山洋子さんは、1998年7月の菅直人代表・羽田孜幹事長の参院選で比例代表トップで初当選。その後、衆議院に院替え。消費者庁を設置する特別委員会では、枝野幸男さんらと行動を共にしました。

 厚生労働大臣(兼)内閣府担当大臣として社会保障と税の一体改革関連法の長時間審議にあたりました。

 政権再交代選挙では地滑り的な大敗を喫して、引退。以前から世田谷区と軽井沢町の二拠点生活をしていましたが、最近は軽井沢町が多く、羽田次郎さんが当選した参院補選にも顔を出していました。

 中央選挙管理会は各党のOBOGが委員となっています。その一方、県選管の中には、自民党の元県会議長の実力者が、日程を強引に決めていることもあり、問題視する動きが潜在的に継続しています。

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【6/16未明の国会のまとめ】重要施設及び国境離島の土地所有者の調査法が成立 吉川さおり議運筆頭理事が議院運営委員長解任決議案で議会運営の在り方を演説

2021年06月16日 08時19分13秒 | 第204通常国会令和3年2021年
[写真]参議院本会議場裏で許可を得て撮影したもので、動かないテレビカメラが警務部の腕章をつけて撮影できますが、参議院議員ですら撮影はできないエリア(控室のドアの向こう側なら取れるかもしれません)。

 白真勲さんの演説中に寝落ちしてしまい、公開が遅れましたが、「土地規制法」が可決・成立。第204回通常国会の審議は実質終わりました。

【参議院本会議 きのう15日(火)からきょう2021年6月16日(水)にかけて の第4ラウンド】

 第4ラウンドは「重要施設周辺及び国境離島における土地等の利用状況の調査及び利用の規制に関する法律」(204閣法62号)が起立採決。立憲・共産の反対、自公国維の賛成多数で可決し、成立しました。これに先立つ討論は、内閣委員が立ちました。

【参議院本会議第3ラウンド】

 第3ラウンドは「水落敏栄・議院運営委員長解任決議案」。趣旨弁明は、吉川沙織(吉川さおり)さんが立ち、「各会派に耳を傾けた」ものの、土地法案で態度が変わったとしました。また、吉川さんは法案(新法)の「政令への包括委任規定」を批判し、現在8割以上の政府提出法案をしめる「束ね改正法案」も批判しました。また「重要広範議案」という言葉は平成13年にできた言葉だそうで、私個人の長年の疑問が解消されました。議会運営に関しては特筆すべき演説原稿で、その会議録は、参議院事務局新規入局者の教科書になりそうです。宮崎個人としても、吉川議運筆頭理事とは問題意識がシンクロナイズドされてきましたが、吉川さんは内閣と参議院事務局にまとめてもらえますので、はるかに深い。そりゃ束ね法案の数は、内閣に答弁書で数えてもらうしか方法はありません。私は年次税制改正法が最大の束ね法案であり、シンプルにできないかと感じます。私は民間人ですから、あまり国会議員の表決権という言葉は、関心ありません。

 記名投票採決の結果、否決されました。 

●この後の予定

 衆参とも会期末処理ができそうです。このうち、衆議院法務委員会で「入管難民法改正案」(204閣法36号)の閉会中審査の手続きをとるかどうかが注目されます。技能実習生の法律の施行後2年後見直し規定とあわせた、省内の再検討がのぞましいでしょう。衆議院総務委員会も「放送法改正案」(204閣法39号)をどうするか。このあたりはこの後に公開する記事で書いていきます。

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