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宮崎信行の国会傍聴記

元日本経済新聞記者の政治ジャーナリスト宮崎信行が衆参両院と提出予定法案を網羅して書いています。

【第50回衆院選】【新・東京7区】岡田克也幹事長「渋谷区では長妻昭さんが長く議席を守ったが、新区割りで後継の前職・松尾明弘さんをよろしく」、自・維・立の3つ巴予想の「キラキラ選挙区」

2023年07月12日 22時08分51秒 | 第50回衆院選(2024年10月27日)
[写真]渋谷区笹塚の交差点で日常活動する立憲民主党の岡田克也幹事長と松尾明弘・新東京7区総支部長(前衆院議員)、きょう2023年7月12日、宮崎信行撮影。

 立憲民主党の岡田克也幹事長は国会閉会後の7月・8月は、平日午後に首都圏の元職らの地元で、街頭演説会をする予定で動いています。

 岡田幹事長はきょうの渋谷区での演説で「国会で大事なことがいくつか決まったが、まず防衛費を今の倍になる、5年後には2倍、つまりプラス4兆円か5兆円になる」と語ったほか、医療費の拡大、原発政策の転換の3点について話しました。岡田さんは「この渋谷では長妻昭さんがしっかりと議席を守り皆さんの声を届けていた」とし、区割り改定により、引き続き同党の元職である、松尾明弘さんを支援してほしいと語りました。

 松尾さんは「前衆議院議員で弁護士の松尾です。一票の格差を是正するため、衆議院の選挙区が変わりました。渋谷区ではこれまで長妻さんが議席を守り続けたが、後継者となった松尾を覚えてください」とし「毎週金曜日にタウンミーティングをしており、今週は港区青山で開きます。ここ渋谷区笹塚からは遠いが、興味があれば足を運んで下さい」と印象付けました。

 第50回衆院選は、10月との見方もあるし、再来年かもしれません。
 渋谷区など新・東京7区は大きく区割りが変わりました。2020年国勢調査によって、渋谷区全域と港区全域で1小選挙区となりました。2000年国調と比較して、渋谷区が20・4万人→24・3万人、港区が20・5万人→26・0万人と人口が増えている地域。

 「港区女子」といったキラキラ文化が月刊誌「東京カレンダー」から発信されていますが、この雑誌のオーナーは鹿児島県出身のITコンサルタント会社創業者で毎月女性と対談しています。この社長と自民党の森山会長が昵懇で、農業規制改革の座長などもつとめました。

 このようなキラキラした選挙区だということで、新・東京7区は注目されています。

 長年・野党リベラルの長妻昭さん(練馬区出身)が議席を維持してきましたが、長妻さんは中野区と杉並区東部のリベラル色が強い新・東京27区を選んだことで、新・東京7区は元職の松尾明弘さんが立憲民主党の公認内定のとなりました。比例復活の現職の維新の小野泰輔さんに加えて、自民党の丸川珠代参議院議員の衆転が既に組織決定されています。このため、3人とも東大卒の議員経験者が1議席を争うことでも注目されています。さらに維新が東日本の小選挙区で議席を得るとしたら、東京7区か東京12区が有力とする見方もあり、この点でも注目されます。さらに、単に全国マスコミの本社があって取材しやすいことからも注目されています。

 また政治団体「参政党」も女性新人の天川さんを新・東京7区で公認内定しています。

 ところで、この演説会が開かれていたきょう2023年7月12日午後5時半ごろに、この地にある芸能事務所で深刻な事件があったことが報じられています。

 さて、渋谷区ということで、「代々木ゼミナール」。

[写真]代々木ゼミナールのポスター、渋谷区で、きょう撮影。

 代ゼミの夏期講習会のポスターは「秘めたまま、終わるな。」ということで、少子化が進んでも、夏休みに白い半袖シャツで学ぶ高校三年生は、稲穂のように美しい。選挙は大学受験に近いところがあり、投票日から逆算して何をすべきかを考えて「テレパシー」のように共有できる仲間が15人いる候補者が当選します。

 例えば「4月9日が投票日」ならその100日前は年末になりますので、人の流れが変わって知名度を上げるチャンスだというような認識をテレパシーのように共有できることが大事です。統一選から外れた東京都から横浜市に応援に行っている主要メンバーはそういえば、早慶ICU理科大だという共通点がありますが、そこは地域に住んでいる人をどう巻き込んでいくかを考えようという問題意識も共有しているので、それができる人はかかわる選挙のほとんどが当選するというサイクルになっていくのだと考えます。

 大学受験方式なのですが、最難関の衆議院議員総選挙が解散制度になっているため、ここだけいつも抜き打ちテストになります。しかし、解散から投票日まで40日間近くありますので、その中で世論の風向きが変わることはいくらでもあります。

 このような様々な時間の関数から、逆算したのが、岡田幹事長がきのうの記者会見で発表したポスターだと思います。


[写真]きのう撮影。

 既に報じられている通り、きのうの幹事長記者会見で、3つのポスターが発表されました。会見場に机上配布されたリリースでは、逢坂誠二代表代行兼広報本部長の決裁だという趣旨の説明がありました。日本の民主主義は選挙制度も経緯も複雑なところもありますので、国会での活動が活発な野党として絶妙なところをついたのがこのポスターだと考えられます。

 立憲民主党の活動は全国的に活発化しており、前回・前々回の国政選挙に比べて、聴衆の反応は3割増しという印象です。選挙は緩んだり、馬鹿にしたりした陣営が急失速してそのまま負けるのが常ですし、再来年まで延びても政治家女子48党を除く政党(政治団体・参政党含む)の兵糧は尽きませんので、多士済々な候補予定者のしっかり地に足がついた運動が展開されそうです。

 以上です。
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