宮崎信行の「新・夕刊フジ」

元日本経済新聞記者の政治ジャーナリスト宮崎信行が衆参両院と提出予定法案を網羅して書いています。業界内で圧倒的ナンバー1。

◎消費税増税で近いうちに国民の信を問うため野田佳彦首相、あさって衆議院解散へ

2012年11月14日 18時05分47秒 | 第181臨時国会(2012年10~11月)友情解散

[写真]NHKニュース7から。

 野田佳彦民主党代表(首相)は(1)特例公債法案が成立し(2)自民党が来年の通常国会で定数削減に協力することを確約することを条件に、2012年11月16日(金)に衆議院を解散することを明言しました。衆議院解散は戦後23回目。党首討論での安倍晋三・自民党総裁への答弁。民主党代表である首相が衆議院解散時期を明言するのは立党以来初めて。報道によると、自民党は役員会で首相の提案を受けることを決定しました。

 2日前に解散を明言することで、自民党と公明党との選挙後の協力関係を構築するのがねらいとみられます。小学生の時、通知表で「正直のうえに馬鹿がつく」と先生から言われた野田首相は8月8日(水)に消費税増税について「近いうちに国民の信を問う」と自民党総裁(谷垣禎一さん)、公明党代表(山口那津男さん)に明言しており、消費税増税について、国民の審判を仰ぐとともに、3党の約束を守ることで、選挙でたとえ倒れても前に向かって倒れ、参院第一会派として、衆院野党第1党として「次の次」をめざす構え。8月8日に発言は小沢一郎氏が参院での採決前に衆院に不信任案を出すというトリッキーな国会戦術に谷垣さんがまたしても翻弄された格好でしたが、谷垣さん、山口さん、野田さんの信頼感で、政党助成金がでない小沢一郎氏の息の根を止め、小沢グループを根絶やしにする「小沢根絶やし解散」と名付けてもいいでしょう。大事な政策について主権者たる国民の審判を仰ぐ、日本の議会制デモクラシーの、また新しい出発の年となります。

 民主党は同日、第180通常国会に提出したものとまったく同じ「1人別枠方式を廃し、衆院定数を0増5減し、第46回総選挙から比例定数を40削減し全国比例にする法案」を国会に提出しました。この法案は8月28日(火)に衆議院で可決していることから、このまま解散総選挙になだれ込んでも、最高裁が第46回総選挙のやり直しを求めることはない見通し。選挙は現行定数480で、300小選挙区の現区割りで施行する見通し。

 2012年11月16日(金)に参議院で特例公債法が可決・成立した後の、衆議院本会議で解散詔書が発せられる見通し。野党が提出すると思われる野田内閣不信任案は上程したうえで、採決前に解散する議事日程を組むことが確実と思われます。解散は夜遅くなる見通し。羽田孜さん、森喜朗さん、中川秀直さん、中野寛成さんらにとってはこの日で引退となります。

 第46回衆議院議員総選挙は、最高裁判所裁判官国民審査とのダブル選挙になります。

 投票日は12月16日(日)の見通し。与党からすれば抜き打ち的に早く12月9日にやった方が有利ですが、12月16日は有権者の1割が都知事選とのトリプル選挙になることから、16日投開票の可能性も高く、今後高度な政治判断が必要となります。午後6時過ぎの夜の政府・民主三役会議で決定する見通し。

 11月16日(金)解散。

 11月29日(木)都知事選告示。

 12月4日 公示。

 12月9日(日) 選挙サンデー。

 12月16日(日) 第46回衆院選、最高裁裁判官国民審査、都知事選。

 民主党、自民党、公明党らの党首会談。

 12月下旬 第181特別国会召集。

 ということになりそうです。(未確定)。

 我が党は第46回衆議院議員総選挙に向けて、「今と未来に、誠実でありたい。」とするCMをあすから放送します。

 我が党は、岡田克也幹事長・輿石東幹事長が150億円の政党基金をつくってきましたから、どうぞご安心ください。一方、党を壊した小沢一郎氏率いる国民の生活が第一には政党助成金が出ないので兵糧がない白兵戦になるのは確実。 仲間の大事さを痛感できる選挙になるでしょう。そして有権者一人一人にとっては、当事者意識を持つのは当然で、当事者能力を求められることになる選挙です。選挙ごとに投票先を変える「その都度支持者」は政治を不安定にさせる元凶であることを自覚すべし。私たちは短いメッセージで方向性を示す説得部隊にならないといけません。



 政治が足の引っ張り合いをしている場合ではありません。

 私たちは思います。

 今と未来に、誠実でありたい。

 これからのこの国は大きな決断をいくつもしていかなければなりません。どちらが正しい、どちらが間違っていると決めつけにくいものばかりです。

 魔法なんてありません。地道にねばり強く、一生懸命にできるだけ多くの人がうなづけ合える一点を見つけ出す。

 私たちは、民主党です。

 3年前と違い、雨の中での戦いです。しかし、雨天の友をみつける機会です。あるいは景気の現状を考えれば嵐です。ただ、9月などの鉱工業生産を見れば、来年1月以降にはもっと大きな嵐になります。補正予算を組む財源も少ない。しかし、この国は大きな決断をしていかなければなりません。そのための足腰の強い説得部隊になる。傍観者であれば分け前に預かる時代は遠く過ぎ、当事者意識を持つのはもちろん、当事者能力が問われる時代になりました。しっかりとした候補者を見抜く。短いメッセージで政策を発信して、行動してもらえるオピニオン・リーダーになる。世間にも子孫にも後ろ指を指される生き方をしない。その野田佳彦の生き様をみんなが支え、メッセージを発信する。その能力が問われる。それがこの第46回衆院選です。

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