(このエントリの写真はすべて宮崎信行撮影)
国会が異常です。もともと異常ですが、より異常です。
第168臨時会は2007年9月10日~2008年1月15日の5ヶ月間。
これは当初の会期から、2回延長した「再延長国会」です。
この国会は
日本国憲法第53条「内閣は、国会の臨時会の召集を決定することができる」
との条文に基づいて、天皇陛下が9月10日、召集しました。
そして、
国会法で「臨時会(略)の会期は、両議院一致の議決で、これを定め」(第11条)、「衆議院の議決」(第13条)が優先します。
つまり、12月16日~1月15日までの「再延長国会」は、政府が申し入れ、与党(自民党、公明党)が延長した国会です。
ハッキリ言えば、「新テロ特措法案」を通すための国会です。
で、私も驚いているのですが、与党が再延長国会で審議拒否・ボイコットをしています。
正確には、
衆院農林水産委員会(民主党提出の農業者戸別所得補償法案=参院可決済み)
参院外交防衛委員会(政府提出の新テロ特措法案=衆院可決済み)、参院の「国政選挙での電子投票(一部自治体で)を審議する」委員会などは開いていますので、“与党の牛歩戦術”とでも言いましょうか。
が、これらの委員会審議も、与党は質問時間が十分あるのに10分間でやめてしまうという戦術をとっています。
これなら、法案の審議時間は積み重なるので、法案採決に向けた“アリバイ”は作れます。
閑散とした国会議事堂を背に、首相官邸に向かって、川田龍平参院議員(東京選挙区)ら数十人が、薬害肝炎患者の国の全員救済を求め、「福田総理の政治決断」を迫っていました。
昼休みも・・・
TV局も取材に来ていましたが・・・
他のニュースに埋もれた感があります。
首相官邸側から撮ってみました。
夜遅くまで・・・
総理、政治決断してください!!
◇
民主党、日本共産党、社民党、国民新党の国対委員長が19日午後、自民党の大島理森国対委員長に申し入れ書を提出しました。
19日付民主党ニュース(http://www.dpj.or.jp/news/files/071219mousiire.pdf)
【民主党、日本共産党、社民党、国民新党の申し入れ書(12月19日)】
自由民主党国会対策委員長 大島 理森 殿
申し入れ
政府与党は、野党の反対にもかかわらず、異例の会期再延長を強行した。しかし、延長後、政府与党はすべての委員会の開催や審議について極めて消極的であり、積極的質疑を求める野党の要求を無視し、新テロ対策特措法案の衆議院における再議決を待つだけの姿勢に終始している。こうした中、政府与党は社会保障国民会議なるものを設置しようとしているが、これは国会の空洞化・形骸化を招くものであり、断じて許されるものではない。政府与党のこのような態度は、国会と国民に対する背信行為である。
よって、いま国民が大きな関心をもち、国民生活にとって極めて重大な課題となっている問題を審議するため、とりわけ次の委員会を速やかに開催することを求める。
○予算委員会
「消えた年金」、「薬害肝炎」、「防衛省疑惑」についての集中審議
○厚生労働委員会
「消えた年金」、「薬害肝炎」について
○安全保障委員会
「防衛利権疑惑」、「防衛省裏金」問題について
あわせて、参議院で可決された野党提出法案についても、速やかに審議し、採決することを求める。
○厚生労働委員会 年金保険料流用禁止法案
○農林水産委員会 農業者戸別所得補償法案
○テロ・イラク特別委員会 イラク特措法廃止法案
○総務委員会 郵政民営化凍結法案
2007年12月19日
民主党国会対策委員長 山岡 賢次
日本共産党国会対策委員長 穀田 恵二
社会民主党国会対策委員長 重野 安正
国民新党国会対策委員長 糸川 正晃
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【追伸】
ただ、国会で働く裏方のみなさんのことを思うと、「これもちょっといいかな」とも思うんです。
僕のブログも、たくさんの秘書さん、衛視さん、衆院事務局、参院事務局、政党職員のみなさんのおかげです。
それと、奴隷のように働いている(働かされている)新聞・通信・放送記者の友人たち。
来年は、忘年会やろうね。
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