ニュースサイト宮崎信行の国会傍聴記

元日本経済新聞記者の政治ジャーナリスト宮崎信行が衆参両院と提出予定法案を網羅して書いています。業界内で圧倒的ナンバー1。

【子ども手当への所得制限】反対する長妻昭・厚労大臣の背中を押そう

2009年12月17日 10時46分52秒 | 第174常会(2010年1~6月)空転政治主導
[写真]長妻昭・厚生労働大臣(厚労省の大臣紹介ホームページから)

 報道によると、長妻昭厚労相は16日夕、子ども手当への所得制限導入について、「わたしとしては所得制限なしで要求しているので、ご理解いただく努力をしたい」と述べました。

 概算要求通り、所得制限なしでの予算付けを要望しました。

 さて、もうあまり時間はありません。平成21年度(2010年度)の本予算の政府原案は、30日(水)には決まってしまいます。

 朝日新聞によると、所得制限によって浮く財源は2000億円程度に過ぎないようです。これは現行の児童手当の所得制限をそのまま使ったとした場合の試算です。2000億円--民主党結党時から支持が厚かった現在の30歳代~40歳代、都市部中心、進学率向上・バブルの恩恵を受けた層に対する裏切りの代償としてはあまりに大きいでしょう。

 
[画像]元警視庁警察官の父と20歳の記念に写真を撮る長妻大臣=日経新聞夕刊から

 長妻昭さんのお父さんは、警視庁警察官でした。たたき上げで世田谷警察署長を務めました。地方公務員ながらも、都立高校から、学費の高い慶應義塾大学の法学部法律学科に息子を進学させ、育て上げました。長妻大臣は、党内事情のため東京7区(渋谷区・中野区)で当選を重ねていますが、今も選挙区外(練馬区)の実家すぐ近くの「スープの冷めない距離」のマンションでお父さんを見守っています。けさもそのマンションから大臣室に出勤したのでしょう。

 警察官だった親父の背中を見て、「不正は許すまじ」との正義感を持った長妻少年。キャリア公務員に追い抜かれて悔しがる父の姿に「キャリア官僚への敵対心」を抱いた長妻青年。9月16日、大臣就任直後は、敵対心が強すぎたかもしれませんが、これからはその正義感を信頼します。厳冬に耐えるため、もう一度私たち国民が、長妻さんの背中を強く強く強く押しましょう。
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小沢一郎、民主党本部購入を策謀か? 民由合併時

2009年12月17日 10時03分03秒 | 小沢一郎氏による解党ビジネス
[画像]プルデンシャルタワー(大成建設ホームページから)

 17日付東京新聞1面トップ記事を読んで驚きました。

 2003年、菅直人代表率いる民主党は、少数政党「自由党」を解散させた上で同党所属国会議員を民主党員として引き取りました。いわゆる「民由合併」です。

 東京新聞記事の内容から推測すると、固有名詞は未確認ですので、仮称ということにさせていただくと、

 2002年

 自由党党首だった小沢一郎氏が民主党全体の本部(1996年以来三宅坂ビルを間借り)を
 ↓
ホテル・ニュージャパン(火災により営業禁止→廃業)跡地の
 ↓
「プルデンシャルタワー」(2002年完成)に
 ↓
に移転させた上で、党本部を小沢が購入し、党本部の大家になろうと企て、
 ↓
プルデンシャルタワーの建設を請け負った大成建設の東北支店員に
 ↓
所有者(プルデンシャル生命と森ビル?)にあっせんさせたものの、
 ↓
所有者が「賃貸ビルである」ことを理由に、部分的な売却(分譲?)を断った

 というエピソードがあったそうです。私はまったく知りませんでした。

 この件に関して、小沢一郎・衆院議員の大久保隆規・公設第一秘書の刑事被告人(あす初公判)としての弁護人は、「ビルのことは少し聞いたことがあるが」と話しているようです。

 小沢氏は民主党本部のオーナーになることで、①国から民主党に確実に入る政党助成金から家賃収入を得る②党本部内の間取りやスタッフの配置といった情報を入手する③小沢議員の意向に従わない党幹部に対して「党本部立ち退きカード」をちらつかせることで影響力を持つ――ことなどで「外様大名からの脱却」をねらっていた可能性があります。

 この時の執行部はほとんどが鳩山内閣に入っています。ぜひ、既存メディアによる解明をお願いします。

東京新聞:大手ゼネコン 小沢氏側への献金4倍に 関係者証言『関係修復のため』:社会(TOKYO Web)

 東京都内の大手ゼネコンが、岩手県で胆沢(いさわ)ダム建設工事が始まった二〇〇三年から、小沢一郎民主党幹事長側への献金を年間約五百万円から同約二千万円に増額していたことが、関係者への取材で分かった。同社関係者は「前年に小沢氏事務所側と政党本部の移転をめぐってトラブルになり、関係修復のために小沢氏側の要請で増額した」としている。 

 関係者によると、このゼネコンの東北支店幹部は〇二年、自由党党首だった小沢氏側から、同社が東京・永田町に建設したビルに、同党が合併を計画していた民主党の党本部が入居できるよう、ビル所有者へのあっせん依頼を受けた。

 依頼したのは、小沢氏の公設秘書大久保隆規被告(48)=政治資金規正法違反罪で起訴=で、入居部分を購入する意向を伝えた。だが、ビルは賃借用だったため支店幹部はあっせんを断り、結局入居できなかったという。

 これを機に小沢氏側との関係は急速に悪化。ゼネコン側は〇三年に関係修復に動き、大久保被告の要請に応じて、下請け業者などと分担して、小沢氏関連の複数の政治団体に分散して行っていた献金の総額を四倍に増やしたという。

 ゼネコン側関係者は「小沢事務所側を怒らせると、胆沢ダムなど大型の公共工事が取れなくなると思った」と献金増額に応じた理由を説明。同社は胆沢ダムの関連工事を計約二百三十九億円で受注している。

 小沢事務所は本紙の文書での取材に「事実を把握していない」と回答。大久保被告の弁護人は「ビルのことは少し聞いたことがあるが、献金が増えたとか、大久保被告が要求したというようなことは知らない」と話している。

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12月16日(水)のつぶやき「子ども手当に所得制限反対」の声が燎原の火の如く広がる

2009年12月17日 00時18分53秒 | 第174常会(2010年1~6月)空転政治主導
06:20 from movatwitter おはようございます。今朝は年末恒例、父と魚河岸へ新巻き鮭買い出し。長野の親戚に贈る数十年来の伝統。 08:50 from web (Re: @aonekopon@aonekopon はじめまして。魚河岸の包装資材のお店のおばちゃん「静かですね~」だって。前よりも素人歓迎ムードだから、どんどん行ってほしい。 08:51 from web 帰宅なう。真冬早朝チャリ自転車チョー寒い。でもクロネコ最強!オグラ社長の発明は偉大だね。 09:05 from web ぜひ東京でもやってほしい!だけど、市長さんだから、地元の優先ですねRT@kawamura758 タウンミーティングは土日もやっとるで、お勤めの方もぜひ来てちょう。 09:06 from web 鬼が笑うかも知れないけど、通常国会の日程展望です。「1月22日ごろ召集」案 与党・国対委員長が示唆 http://blog.goo.ne.jp/kokkai-blog/e/15788bbe399fd96c6d02d81a56784aec 09:42 from web 年末ですからお気を付け下さい。RT @AkiHatsushika 朝立ち終了。事務所のシャッターに落書きされたというので、新小岩から議員会館へ直行する予定を変更し事務所へ向かってます。卑劣なことをする人がいるもんですね。悲しくなります。 16:34 from web 法人税の均等割を。税率アップしたら、日本企業が海外に行く?ソニーは別として、日テレ、パナソニック、資生堂が海外に本社を移してやっていける?企業に甘すぎ経団連の男妾・自民党50年政権から脱却を。 18:26 from web @kazuyo_k 勝間和代さん、お願いです。民主党が「子ども手当への所得制限」を要請するようです。菅副総理とかにお願いして何とか止めてもらえないでしょうか。民主党を支持した有権者への裏切りです。 18:28 from web 無料ブログ更新しました【絶対反対!】民主党「子ども手当への所得制限」を内閣に要望【ふざけるな!】 http://blog.goo.ne.jp/kokkai-blog/e/6eccfe700dd0bce45c69d2571b3a0202 20:02 from web (Re: @fujisue@fujisue 子ども手当への所得制限を阻止してください。 20:08 from web 危険かどうかではなく、世論や世間というものは、そういう判断基準で動き出したら、止められないんですよ。RT @AbeYoshi 「子ども手当の所得制限」はどんな議論になるだろうか。自分がもらえるかどうかだけが判断基準になることは危険だ。 20:10 from web ありがとうございます。参院選でケリをつけるのではなく、参院選の前に国民の力で政治を動かしましょうよ。@ikotto ブログ拝見しました。民主党に1票を投じた皆さんはもっと声をあげるべきだと思います。選挙前に約束したことと、やっていることがあまりにも違いすぎます。 20:17 from web きょうの夕刻、長妻厚労相が政策会議で「厚労相としては、所得制限は設けない」と発言したという情報があります。みんなで長妻さんらの背中を押して、所得制限を阻止しましょうよ。 20:54 from web 「子ども手当に所得制限」ブログをご覧いただきありがとうございます。ちなみに私は結婚したことがありませんが、きょうだいが子育て真っ最中です。@minaksi 20:56 from web RT @BUHO1962 子ども手当の所得制限に反対してたら「私高所得者なのよね」って言ってるみたいで逆に非難されそうだからあまり表立っては反対運動できないかも。ツイッターでなら本音だしまくれるけどね。そういうところを民主党の皆さんにみてもらいたいですね。 21:44 from web RT @minaksi 能力のある人たちのモチベーション下げてどうするんだろう。 21:45 from web RT @mfreak なんで筋を通すことができないのだろうか。世論が最も大事なら、不支持が50%を超えた時点で総辞職していただきたい。子ども手当「金持ちに不要の声多い」 http://bit.ly/7mmLai21:45 from web RT @visordx 無駄を省けば財源なんていくらでもある、霞ヶ関の埋蔵金だってある。なーんて言ってたのに、政権とったら財源なくて所得制限するのね。子ども手当は辞めれば?自民党の悪かったところを正してくれると思ってたけど、民主党自体に悪い部分が多すぎる。 21:47 from web RT @minaksi 制限がいくらからかけられるのかも問題です。1000万なんつったら本当に「もらえてない」こと、声に出せませんよ。 21:49 from web Rt @acidjazzmansee これはマニフェスト実現したとは言えないくらいの詐欺だよね。→民主「暫定税率の維持を」「子ども手当は所得制限」 首相に要望・日経 21:50 from web RT @BUHO1962 現金給付はもらえたりもらえなかったりすると(該当する年の子どもいるいない、所得制限ひっかかるひっかからない)誰かが喜び誰かが悔やみ、そして恨まれる。だって、貧しくても余裕があってもお金は欲しいんだもん。あると助かるレベルでも、あるとまた遊べるってレベル 21:51 from web RT @matuaru 所得制限設けたら子ども手当じゃなくて、子どもがいる低所得者向けの補助でしょー。 22:03 from web 寝ます。 by kokkaiblog on Twitter
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【絶対反対!】民主党「子ども手当への所得制限」を内閣に要望

2009年12月16日 21時08分25秒 | 第174常会(2010年1~6月)空転政治主導

 民主党の小沢一郎幹事長が16日夕、首相官邸に行き、鳩山由紀夫首相に「子ども手当」(2010年6月初支給予定)に「所得制限を設けるべきだ」と要望したようです。

 これは決まってからでは遅いので、ここで意見表明しますが、「所得制限」には絶対反対です。仮に所得制限をした場合、私自身、民主党サポーター登録をしていますが、重大な決意をすることもあり得ます。

 私の生まれ育った自治体は公明党が強いので、昔から児童手当がありました。

 しかし、私の2親等の元子ども(私含む)や、他県で暮らす3親等の子どもの合計4人は生まれてこのかた、ただの1円も児童手当をもらったことがありません。私の幼稚園時分、他の保護者2人が家に来て、児童手当をもらいに行こうというので、私の保護者が「そのような手当は知らない」というので、支え合いというか、ありがた迷惑というか、担当者に連絡してくれた人がいるのですが、「もらえません」、「理由は言えません」とくり返されたそうです。

 なぜ貰えないかは隠しておかないと、保護者同士がぎくしゃくします。

 家族揃って、ようやく初めて、来年6月から子ども手当が貰えると楽しみにして、子どもの一人は自作の民主党の歌まで歌っているのに、そういう家庭の楽しみを奪って、何が「国民の生活が第一。」だ。仮にわが党がそのような要望をし、鳩山内閣が認めた場合は、来夏の第22回参院選に向けて、私自身重大な決意をせざるを得ないと思います。

 マジメに税金を納めている人間が、控除を廃止され、手当をもらえないという不公正がこの社会にあっていいのか。モラルハザードの極みではないか。財源がないなら、企業への法人税をドーンと上げるべきだ。それができなければ、自民党政権と何が違うのか。

 謹啓 小沢幹事長殿。

 ふざけんな! 馬鹿野郎。

 私たち国民が小沢幹事長の首根っこをしっかりとつかまねばなりません。

 子ども手当の所得制限は、民主党に期待した30代~40代オピニオン・リーダー層への裏切りです。政権なくすよ、ホント。

 鳩山由紀夫総理のご英断よりも先に、政務三役らがしっかりとマニフェストの理念・哲学・思想を貫徹させ、総理を守るべきです。16日に開かれた厚生労働省政策会議では、長妻昭厚労相が現時点で所得制限は設けないと発言したそうです。

 民主党政権の真価が問われる事態を迎えました。
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「1月22日ごろ召集」案 与党・国対委員長が示唆

2009年12月16日 09時01分22秒 | 第174常会(2010年1~6月)空転政治主導
 おはようございます。

 人心が乱れてますね。

 信なくんば立たず、もう耳にたこができるほど言っていますが、信なくんば立たず、政治家はまず人間として尊敬されることが大事です。国民が背中を見ています。街中にポスター張って、顔を知られた人間が、赤信号など絶対に渡ってはいけません。誰かが見ています。

 ◇

 与党・民主党の国対委員長は、政権交代後の最初の通常国会になる第174国会を2010年1月22日(金)前後に召集したい、との私見を示しました。

 民主党は1月16日(土)に年に1回の最高意思決定機関である「定期党大会」を政権交代後初めて開きます。

 さて、前の(2009年)の通常国会は、1月5日という極端に早い時期に通常国会が召集されました。これは会期末までに法案を通しきれないのではないか、という当時の政府与党の自信の無さのあらわれです。

 第174国会も、第2次補正予算案、国家行政組織法など改正案、本予算(当初予算)案を前半国会で審議、可決しなければいけません。さらに後半国会にかけて、「子ども手当法案」を絶対に可決しないと、7月の参院選に負けます。

 この日程からすると、1月22日はかなりギリギリで、私としては1月中旬に繰り上げた方がいいのではないかと思います。

 改選を迎える参院議員の任期は7月25日(日)まで。第22回参院通常選挙はこの日までに投票日を迎えます。その17日前に、鳩山内閣が公示することになります。

 通常国会の会期は150日間と定められていますから、これを勘案すると、延長幅は十数日間の小幅延長が限界です。

 2次補正、行組法改正案、本予算の審議が2・3月になってくると、閣僚は答弁ミスがあれば、国会正常化のために速やかに更迭されるというプレッシャーがかかってきます。

 報道によると、鳩山総理は行組法改正案と本予算案を「並行審議」したい考えがあるようですが、この場合は閣僚の答弁日程がタイトになります。ここはどっしりと行組法改正案を衆参で2週間ぐらいかけてやる、という横綱相撲をとってほしい。

 与党国対委員長の「1月22日召集発言」は比較的、ゆったりと自信を持って、国会運営にあたろうという心構えがあるとみてとれます。とはいえ、173国会のような不手際連発を避けるためにも、複数の想定シナリオを官邸と練っておく必要があります。

 万が一、「子ども手当法案」が6月の第一回支給に間に合わないような事態になったら、7月の参院選は負けます。

asahi.com(朝日新聞社):「通常国会召集は1月22日ごろ」民主・山岡国対委員長 - 政治

 【上海=渡辺哲哉】民主党の山岡賢次国会対策委員長は14日、通常国会の召集日について「1月22日ごろにならざるを得ない」と述べ、年明け早々の召集に否定的な考えを示した。訪問先の上海市内で、同行記者団に語った。

 通常国会ではまず今年度2次補正予算案と来年度予算案の審議が必要だが、山岡氏は「効率よく進めるには一体化するのがいい」と述べ、2次補正の審議を先行させることはないとした。来年度予算案編成が遅れていることから、「(夏に)参院選があるので(予算審議後の)法案処理はなるべく早く始めたいが、国会は予算案ができてから始めるのが当然だ」とした。

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民主党7奉行が久しぶりのそろい踏み

2009年12月10日 23時34分31秒 | 第174常会(2010年1~6月)空転政治主導
[写真]民主党7奉行。写真左上から時計回りに、渡部恒三(後見人)、玄葉光一郎、仙谷由人、前原誠司、枝野幸男、樽床伸二、野田佳彦、岡田克也の各衆院議員。

 報道によると、元衆議院副議長の渡部恒三さんが主催する民主党7奉行の会合が都内で10日開かれたそうです。

 竹下派7奉行(羽田孜、渡部恒三、小沢一郎、奥田敬和、橋本龍太郎、小渕恵三、梶山静六)にあやかって、恒三さんが人選し、名付けたのが「民主7奉行」です。

 メンバーは
 玄葉光一郎(衆院・財務金融委員長)
 岡田克也(外相)
 野田佳彦(財務副大臣)
 前原誠司(国交相)
 仙谷由人(行政刷新担当相)
 枝野幸男(行政刷新会議事業仕分け統括)
 樽床伸二(衆院・環境委員長)

 の7衆院議員です。

 
 恒三さんは「彼らが政治の中枢で頑張っているのは、自分の息子が立派になってくれたみたいなうれしい気持ちでいっぱいだ」と本音を漏らしたそうです。

 このうち、樽床さんは郵政解散から政権交代選挙までの4年間浪人していましたから、久しぶりの7奉行そろい踏みということになります。

 党内グループ「凌雲会」というのがあり、これは仙谷代表者、枝野会計責任者が前原元代表を支える政治団体(総務相届け出済み)です。この3幹部が集まったことになります。また、7奉行のうち、野田、樽床、玄葉、前原の4人は松下政経塾出身者です。

 小沢一郎幹事長の訪中について問われると、恒三さんは「知らなかった」と報道陣に答えたそうです。

 鬼の居ぬ間に、次を見すえる。やれやれ、与党は大変ですが、現時点では、小沢さんを中心に民主党が回っていることは間違いなさそうです。小沢さんは、やることが極端です。もう少し分別をわきまえるべきです。

 私たち民主党支持者も、小沢にガツンと言ってやる必要があると考えています。年末年始は、国会議員(総支部長)も地元に帰りますから、しっかりと意見をしていただきたいと存じます。

時事ドットコム:渡部氏と岡田氏ら7奉行が会合=小沢氏訪中「知らねえな」

渡部氏と岡田氏ら7奉行が会合=小沢氏訪中「知らねえな」
 民主党の渡部恒三元衆院副議長と、岡田克也外相、前原誠司国土交通相ら中堅7人が10日夜、都内の日本料理店で会談した。7人は渡部氏が「民主党7奉行」と呼ぶ同党中堅のリーダー格で、いずれも小沢一郎幹事長とは距離があるとみられている。小沢氏が中国を訪問し日本にいない時期の会合だけに、憶測を呼びそうだ。
 出席したのは、ほかに仙谷由人行政刷新担当相、野田佳彦財務副大臣、枝野幸男元政調会長、玄葉光一郎衆院財務金融委員長、樽床伸二衆院環境委員長で、渡部氏と7人の会合は政権交代後初めて。

 会合後、渡部氏は記者団に「(7人の)息子が立派になったようで、うれしい」と強調。「(鳩山政権を)みんなで守っていかなければならない」と上機嫌で語ったが、小沢氏の訪中については「そんなの知らねえな」と述べるにとどめた。
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内閣、追加経済対策決める 第2次補正予算案を通常国会提出へ

2009年12月09日 10時51分36秒 | 第174常会(2010年1~6月)空転政治主導

 鳩山由紀夫内閣は8日の閣議で、追加経済対策「明日の安心と成長のための緊急経済対策」を決定しました。

 平成21年度(2009年度)第2次補正予算案を15日までに編成し、来年1月召集の第174臨時国会に提出します。

 財政支出いわゆる真水は7・2兆円、融資枠などを積み上げた事業規模は24・4兆円。

 景気対策としてみると、新規住宅投資の冷え込みが景気の足を引っ張っていますが、住宅投資、金融対策に予算をぶち込むのが特徴的です。私は住宅投資の回復は、将来への安心感が必要だと思いますが、対症療法的とはいえ、ここへのマネーの注入は必須でした。

 昨秋の麻生太郎首相とは異なり、鳩山由紀夫総理の首相官邸からのNHK生中継入りの記者会見がありませんでした。追加経済対策は国民への安心、景気の「気」は気持ちの「気」ですが、気持ちを安心させ、高ぶらせる効果がありますが。鳩山隠しはなんとも残念です。

 さて、ここからは財政面で論を進めます。今年度予算の補正は4月の麻生内閣の第1次補正以来です。この1次補正は、政権交代後に2・7兆円ほど執行停止しました。ただし閣議決定の段階ですので、第2次補正に盛り込んで、国会のしばりを待ちます。これが歳出の減額補正になると思います。また、歳入のうち、税収は36・9兆円以下という驚くべき低水準が予想されており、9兆円超の減額補正をすることになりそうです。この予算の地合に経済対策分を増額補正することになるでしょう。税制面に関して言えば、国税である法人税にも外形標準課税を導入すべきだし、利益剰余金(いわゆる内部留保)への課税を検討すべきです。

 9日付日経新聞3面は「予算案の規模は1兆円に満たない公算が大きい」との見通しを報じています。これは税収減が9・2兆円になるので、これを歳入から減額補正するものの、代わりの財源として、国債を9・3兆円発行することになりそうだ、との報道です。国債を発行すると、代わりに国庫にマネーが入ります。国債発行収入は歳入に計上されます。税外収入として、外為特会の積立金(すでに円に交換してある部分)なども取り崩し、歳入に増額補正する見通しです。


[画像]第171回国会(常会)提出の平成21年度一般会計補正予算(第1号)の予算総則補正1ページ。

 上の画像のように、今年度予算は1次補正後、102兆4735億5955万4000円となっています。これは一般会計だけの話です。日経の報道を参考にすると、2次補正後の帳尻は103兆~104兆円ということになるのではないかと予想しています。

 金額は一概には言えませんが、麻生内閣は14兆円アクセルをふかして、9兆円のブレーキ、という表現ができなくもありません。

 ただし、不況を自民党のせいにするのはもう終わりです。民主党が責任ある経済・財政運営をしていかなければなりません。


追加経済対策の全文(首相官邸ホームページ、30ページ、pdf)↓
http://www.kantei.go.jp/jp/kakugikettei/2009/1208kinkyuukeizaitaisaku.pdf

以下、その最終ページから引用します。

(引用はじめ)

「明日の安心と成長のための緊急経済対策」の規模
(単位:兆円)
国費 事業費
1.雇用 0.6 程度 0.6 程度
<緊急対応> 0.3 程度 0.3 程度
<成長戦略への布石> 0.4 程度 0.4 程度
2.環境 0.8 程度 4.1 程度
<「エコ消費3本柱」の推進> 0.6 程度 3.9 程度
<成長戦略への布石> 0.2 程度 0.2 程度
3.景気 1.7 程度 18.6 程度
<金融対策> 1.2 程度 10.4 程度
<住宅投資> 0.5 程度 8.2 程度
4.生活の安心確保 0.8 程度 1.0 程度
5.地方支援 3.5 程度 3.5 程度
<きめ細かなインフラ整備支援の交付金> 0.5 程度 0.5 程度
<交付税減少額の補てん等> 3.0 程度 3.0 程度
6.「国民潜在力」の発揮 ― ―
合 計 7.2 程度 24.4 程度
(注)「住宅版エコポイント制度の創設」については、2.「エコ消費3 本柱」の推進、
及び3.住宅投資に該当するため合計から重複額を控除している。

(引用おわり)

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第173臨時国会が閉幕 ことしの国会は終わりました

2009年12月04日 14時49分50秒 | 第173臨時会(2009年10~12月)政治主導

 政権交代後の最初の論戦の舞台となった第173臨時国会が4日、終わりました。午前10時からの参院本会議は郵政株式売却凍結法を可決・成立させた後、いったん休憩。午後1時から衆院本会議の国会同意人事をこなした後、散会。参院本会議も自動的に散会となり、これで今年の国会は終わりました。

 8月30日に政権交代が起こるなど、2009年の国会は憲政史上最も“暑い”国会になりました。

 1月5日に通常国会が召集され、補正予算(定額給付金補正)を可決。この際、参院で、野党・民主党提出の修正予算案(定額給付金を歳出から除外)が可決されました。修正予算案が可決されたのは、現行憲法下、初めてのことでした。衆院では、政府案通りに再議決されました。

 その後の当初予算案審議は、政権交代をめざして民主党予算委員12人が大活躍。菅直人筆頭理事、仙谷由人委員らが政府入り。2月24日の一般質疑では大島敦委員(現・内閣府副大臣)が「派遣とは辛さの外部委託だ」とする“派遣問答”をし、グッとくるものがありました。翌日の一般質疑では、筒井信隆委員が「きょうは、地球温暖化対策の問題を中心にお聞きする予定でございますが」と切り出したにも関わらず、石破農相と農業者戸別所得補償について論争になり、なんと42分後に本題に入るという出来事がありました。マニフェスト実現に向けたすさまじい執念を感じました。筒井さんは後日のTV入り集中審議で麻生首相から「私は総務相時代に郵政4分社化に反対だった」という答弁を引き出すヒットにつながりました。

 当初予算案の討論(反対)には、民主党で初めて1回生から逢坂誠二委員が本会議に登壇する談論風発デモクラシーの到来を示しました。参院予算委で筆頭理事を務めた峰崎直樹さんも政府入りするなど、新しい人材が登場しました。補正・当初予算審議の中で、財務副大臣、財務大臣のクビを、大塚耕平・参院財政金融委員会筆頭理事らが取るという、政策オタクからの脱却もみられました。

 民主党は結党以来、政府予算案をすべて年度内に成立する「健全野党」ぶりを発揮し、「第1期野党生活」を卒業しました。

 7月21日、衆議院解散。8月18日第45回衆院選公示。同月30日、政権交代。

 第172特別国会が9月16日、召集され、鳩山由紀夫さんが内閣総理大臣に。残念ながらこの国会は4日間で占めてしまいました。

 第173臨時国会は10月26日に召集。鳩山総理は所信表明を「あの暑い夏の総選挙から2ヶ月が経ちました」と切り出しました。年金制度への言及の中で、「ミスが起こっても、それを隠さずに」。そして日本社会は「誰もが誰もを知っている共同体」から、誰かが誰かを知っている共同体」へと、東京生まれらしい村社会からの脱却を宣言しました。さて、現在の与党・民主党にそれができているでしょうか。まずは政治家自らが襟を正さねば国民はついて行きません。

 代表質問では自民党の西村康稔議員が長妻昭厚労相の担当事務が多いことをやり玉にあげて、「大変でしょう、代わって上げますよ」と挑発。その上で、「あの過酷な夏の悔しさをバネに自民党の再生を図っていきます」と演説を締めくくり、二大政党デモクラシーの到来を感じさせました。

 その後は、民主党の山岡賢次・三井辨雄正副国対委員長らの不手際が連発し、自民党の川崎二郎国対委員長らが徹底抗戦に出る隙を与えました。同党の政権復帰にかけるすさまじい執念を感じさせ、自民党が民主党を土俵際付近まで追い込んだところで、2009年国会は閉幕しました。

 来年の通常国会は1月中旬に召集されると思います。第二次補正予算案、来年度予算案がありますが、まずは国家行政組織法改正案を先に審議してほしいと思います。

 私自身、さまざまな変化に立ち会え、国会傍聴を通して自分自身が大きく成長することができました。憲政史上最大の激変だった2009年、平成20年。二大政党による政権交代が当たり前のデモクラシーが確立し、2度とこのような激変がなくていいように願っています。

 ことし1年間、ご協力いただいた各位に心から感謝します。

 では、1ヶ月半、しばらく鋭気を養いますので、ブログの更新ペースは落ちます。でも、どうしても書きたいことが起きそうですが(^^;)

 とにもかくにも、政権交代が実現した。とりあえずは、それで十分です。

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郵政民営化凍結法、ついに可決・成立!!

2009年12月04日 10時06分07秒 | 第173臨時会(2009年10~12月)政治主導
[画像]郵政民営化凍結をなしとげた国民新党のみなさん

 ついについに成立しました。

 私たち日本人の300兆円の財布が守られました。

 日本郵政株式売却凍結法が可決・成立です。

 参院本会議は4日、第173国会会期末の本会議で同法案を議題としました。「委員長よくやった!」との声が自見庄三郎さんから参院総務委員長にかかりました。


採決し、

 
 [画像]参院インターネット審議中継からキャプチャー

 投票総数 153
 賛成    132
 反対     21 

 の賛成多数で、間近(来年10月)に迫っていた「日本郵政(政府100%出資)」株式の売却をやめさせる法律が可決・成立しました。

 振り返れば、長い道のりでした。

 2007年7月の第21回参院選(逆転の夏)の後、第168臨時国会で、自見庄三郎君ほか6名発議の議員立法が参院事務総長に提出されたのは、2007年8月10日のことでした。

 参院は2007年12月12日には「賛成票132 反対票103」で法案を可決し、衆院に送付しました。

 しかし、このころは「ねじれ国会」でした。

 ところがここからが長かった。衆院総務委員会で法案が審議入りしたのは、2008年12月9日のことで、なんと衆院自民党は1年間もの間、法案を吊して、審議すらさせなかったのです。

 この長く不安な「空白の1年間」に、当ブログは、2008年3月27日付エントリーで、「かんぽの宿」問題にいち早く気付き、指摘しました。

 この「かんぽの宿」が郵政民営化問題を抽象論から具体論に変えました。

 第171通常国会では、冒頭から国民新党の自見庄三郎さんが参院本会議での代表質問で取り上げ、2009年2月5日のTV入りの衆院予算委での下地幹郎さんの質問で一気に世論の関心が高まりました。さらに社民党の保坂展人さん、民主党の原口一博さん、川内博史さん、松野頼久さんらが助太刀に馳せ参じ、予算委・総務委・財金委で徹底追及し、野党でありながら、終始優位に論戦をすすめました。

 私自身2008年3月27日の指摘が、2009年2月以降の国会論戦につながったと自負しており、一人の日本人として、子孫にリンゴの木を残せたのかな、と考えております(^_^)v

 郵政民営化凍結にめげずに頑張れたのは、ブログ界でも、植草一秀さん喜八ログさんとのスクラムが組めたことも大きかったです。感謝します。

 とかく「郵政」というのは、目に見えない難しい世界です。すべての国民が理解すべき問題ではありません。でも、「何かおかしいぞ」と感じた人間は、すぐに声を上げなければ行けない。もちろんそれは郵政に限ったことではありませんが、仲間と志とほんの少しの勇気があれば、どんなことでも実現できるという自信を持つできた貴重な2年間でした。

 当ブログ内の「郵政民営化」カテゴリーの一連のエントリーはこちらをクリックするとごらんになれます。

 「日本郵政株式会社、郵便貯金銀行及び郵便保険会社の株式の処分の停止等に関する法律」(第173回国会・閣法第10号)

第二条 政府は(略)その保有する
日本郵政株式会社の株式を処分して
はならない。
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2009年国会がいよいよあす、幕を閉じます

2009年12月03日 21時43分51秒 | 第173臨時会(2009年10~12月)政治主導
 さあいよいよ、あす(12月4日)で今年の国会が終わります。憲政史上もっともダイナミックな1年間、まさに国民の青春といえる1年間がもうすぐ幕を閉じます。

 1月5日の常会召集日には野党だった民主党。8月30日「国民の投票により、単独過半数を持つ政党が交代し、政権交代をする」という帝国議会開設以来、120年目にして初めての体験をすることができました。

 明治維新で「国民」になった私たちが、政治を自分たちの手に取り戻したといえるでしょう。まさに日本海海戦に勝利した時のような高揚感が日本を包みました。

 昨日は、日比谷公会堂に押し寄せた既得権益者の連中が、衆院国土交通委員長を吊し上げる事件がありました。日本がこれからも右肩上がりで経済成長していくと信じている輩はたくさんいます。
 日本海海戦勝利の背景に外債の存在があったことを知らなかった国民が同じ場所で日比谷焼き討ち事件を起こしたことに似ています。自称「一等国」になったわが国は坂の上の雲を踏み外し、先の大戦へと転落していきました。いまだに国連憲章では「旧敵国」です。

 政権交代が定期的におこる二大政党デモクラシーの完成にはまだまだ時間がかかります。私たち国民がしっかりと仕上げていかなければ行けません。

 憲政史上最大の2009年(平成20年)が終わります。私たちは二度とこのようにダイナミックな年を作ってはいけません。民主党がダメになったら自民党にまた政権交代する。当たり前の民主主義をこの国に作り上げなければいけません。さもなければ日本は死にます。

 さまざまな思いとともに迎える第173臨時会の最終日。ことしの1月5日の通常国会召集日を思えば、日本のデモクラシーが大きく前進したことは絶対に間違いありません。
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稲盛和夫さんが川内博史さんを“裏の官房長官”に“任命”

2009年12月03日 09時09分56秒 | 第173臨時会(2009年10~12月)政治主導
[画像]川内博史・衆院議員と稲盛和夫・京セラ創業者=衆議院や民主党本部のインターネット中継からキャプチャー

 財界における民主党(二大政党制)最強応援団長の稲盛和夫・京セラ創業者がこのほど、川内博史(かわうち・ひろし)衆院国土交通委員長(鹿児島1区)を「裏の官房長官」に“任命”したことが分かりました。

 京都に本社がある京セラですが、鹿児島県内にも3つの工場をもっていることから、鹿児島経済でも稲盛さんは強い発言力を持っています。

 稲盛さんは川内さんを「鳩山総理、小沢幹事長、菅副総理と等距離で話せるのは民主党で君だけだ!」として、「裏の官房長官」になるよう要請したもようです。

 第172通常国会まで、「衆院予算委員&国土交通委・筆頭理事&民主党国対筆頭副委員長&鹿児島県連代表」というクソ忙しい役回りで馬車馬のように働き、国会というオープンな舞台で八面六臂の大活躍をした川内さんを、稲盛さんが政権交代の立役者の一人、として評価したのだろう、と思われます。

 この背景には、稲盛・応援団長が、銀座にあるスーパー高級日本料理店「吉兆」に歴代代表5人と参院議員会長、国対委員長を呼んで開いた11月24日の「政権交代の祝賀会」で、「なんか上手くいってないな~」との感想を持った可能性があります。

  ガソリン値下げ隊長の明るいイメージが強い川内さんに「裏の~」というのはあまり似合いませんので、「バックベンチャー(政府応援団)の隊長」という方がいいですかね(^o^)

 川内さんは現在、「暫定税率撤廃による減税」というマニフェストを実現するために、地球温暖化対策税構想の見直しを迫るなど、「ガソリン値下げ隊長の卒業試験」に取り組んでいます。
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複数の知名度の高い現職が引退の意向 新人擁立で苦戦も

2009年12月03日 07時51分05秒 | 第22回参院選(2010年7月11日)反省の夏

 第22回参院選で改選を迎える現職で、出馬せず引退の意向である現職が複数いることが分かりました。驚くことにこの中には、すでに党本部に公認申請が上がっている人も含まれています。これは本人の意向に感づいた地方組織が引き続き出馬してもらうために、先手を打ったようです。

 裸の王様(小沢一郎幹事長)はこの事実を把握していない可能性が高いと思われます。

 小沢一郎幹事長による独裁体制が続き、2~5人区での複数擁立作業などに失策があれば、選挙直前の現職の出馬辞退が相次ぐ可能性がありそうです。第173臨時国会では衆院民主党国対に振り回され、忙殺されて、新聞記者らがこのような声を拾えていないのだろうと思います。

 政権交代後、久しぶりにじっくりと参議院を回れました。衆院民主党と違って、参院民主党は「北朝鮮状態」にはなっておらず、「良識の府」というより「癒しの院」という感じがします。

 ところが、ベテラン秘書さんが次々に「このままでは参院選は負ける」とかなり断定に近い表現で言うので、驚きました。とくに複数擁立予定区の現職が、地域割りが決まっていないことなどからまったく動けない状態が続いていて、参院選に向けた日常活動全体が止まっている選挙区が多いようです。

 東京選挙区では全国比例から転出する現職(共産党)のポスターがかなり増えてきています。他党の準備が遅れているので錯覚しますが、今はもう12月です。選挙区の大きい参院選では知名度浸透のためにも1年前に公認が出ることも多いのですが、作業そのものは大きく遅れています。

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◎ついに立つ 政府外30議員が小沢一郎幹事長に直訴

2009年12月01日 20時26分52秒 | 第173臨時会(2009年10~12月)政治主導
[画像]申し入れのため、国会内民主党幹事長室に入る政府外議員ら。TBSニュースiさんからお借りしました。

 何かが起こる延長国会。

 ついに民主党議員が立ちました。

 民主党政府外議員30人が12月1日午後4時半、国会内幹事長室に押しかけ、小沢一郎幹事長本人に、「2009年12月1日 民主党幹事長 小沢一郎殿 小沢幹事長への要望書~政治主導とはマニフェストを実現することである~」と題する文書を提出しました。

 民主党国会議員が大人数で幹事長室に押しかけ、直訴(要望)をしたのは政権交代後、初めて。

 A4判1枚紙の差出人は、

民主党 衆議院
 総務委員会
 農林水産委員会
 経済産業委員会
 国土交通委員会
 環境委員会
 委員会有志一同

 と記されています。

 申し入れには、近藤昭一総務委員長、筒井信隆農水委員長、川内博史国土交通委員長ら常任委員長が入りました。派閥ではなく、所属委員会の有志が声掛けをするという実に民主党らしい「蜂起」でした。与党というものは、こういった「さわやかな党内抗争」によって、政権を前に押し出す力を生むことができます。

 小沢幹事長のお膝元である「小沢グループ」からも筒井信隆さん、黄川田徹さんらが出席。

 きっかけは先週の環境省政策会議での「地球温暖化対策税」をめぐる議論から「これでは国民のみなさまとの約束を果たせない」との危機感を持った環境委員会所属の2新人議員が、その後の財務・総務省政策会議での発言から、危機感を共有していることに気付いた当選5回生に相談したことがきっかけのもようです。

 きょうの面会では、川村秀三郎・元林野庁長官、川越孝洋さんら60歳以上の新人議員が「戸別所得補償」などで幹事長に対して直接、意見しました。また、比例復活の30歳代という弱い立場のC議員、N議員(女性)が幹事長室から出る姿が颯爽としていて、その目が輝いていたのが印象的でした。

 11月・臨時国会での運営不手際→12月・予算案編成→1月・通常国会召集→7月参院選という日程を考えた場合、きょうのタイミングで直訴しないと「国民との約束であるマニフェストが守れずに参院選に負ける」という強い危機感が政府外衆院議員の1割超にあたる30人が蜂起する事態になったのだと思います。参加した新人議員には地方議員出身者が多く、「(予算案編成期である)12月という月の大切さ」を知っている人が多かった、といえるのではないでしょうか。

 与党・民主党に初めて自浄作用が働きました。

 小沢一郎幹事長は「政府に伝える」と明言しました。なお、要望は非公開で行われ、冒頭の「アタマ撮り」取材も許可されませんでした。党側の同席者は、佐藤公治、樋高剛、吉田治の各副幹事長。

 さて、要望書の全文やその他の出席者などの情報は、敬意をもって明日付の朝刊各紙に譲ることとし、追加情報はあす意向に更新します。

 今回の蜂起は、特段の組織によるものではないと、当事者は説明しており、私もメンバーからして、そうだと思います。  

 この情報を知らず「要望」に加われなかったことを「悔しい」と感じた議員におかれましては、その悔しさを「行動」に変えることを願います。

 なんとか、大丈夫かなあという気がしてきました。

 3歩進んで2歩下がる民主党政権ですが、きょうはしっかりと1歩、前に踏み出しました。

時事ドットコム:マニフェストの実行要望=民主有志が小沢氏に

 民主党の川内博史衆院国土交通委員長ら同党有志の国会議員約30人が1日午後、国会内に同党の小沢一郎幹事長を訪ね、子ども手当の支給やガソリン税の暫定税率廃止など衆院選マニフェスト(政権公約)を実行し、来年度予算に反映させるよう要望した。
 これに対し、小沢氏は「政策は政府が決定するが、要望は伝える」と述べるにとどめた。鳩山政権では、政策決定の内閣一元化を進めており、小沢氏は政府の政策には関与しない姿勢を堅持している。(2009/12/01-19:26)

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