演奏の前後に、曲の解説をうかがいながら演奏を聴けるのはとても興趣をそそられる。特にクラシックに疎い私などには嬉しいコンサートである。そんなレクチャーコンサートを初体験した。
12月8日(日)夜、札幌大学が主催する公開講座「時計台フォーラム」が札幌時計台で開催された参加した。フォーラムは「ロシアのピアノ音楽の歴史」と題して同大学の高橋健一郎教授が演奏曲を解説しながらピアノ演奏を披露してくれた。
高橋教授は教育、研究活動と並行してピアノの演奏活動も同時にこなしている方のようである。教授の履歴を見ると、普通の演奏家とは違って道を歩んでこられたことが分かる。大学は東京大学教養学部で学び、大学院修了後ロシア国立人文大学に留学してロシアの言語と音楽を専攻したという。つまり言語、音楽両方に卓越した方のようである。

※ プロジェクターも使いながらレクチャーする高橋氏です。
レクチャーコンサート…、つまり講義を伴いながらのコンサートである。
高橋氏によると、ロシアのピアノ音楽は18世紀後半から盛んになったそうだが、今やロシアのピアノ音楽は世界でも最も豊かな地位を築いているのではないかと話された。
そのロシアのピアノ音楽の歴史を約90分にわたって解説を交えた演奏を披露してくれた。

※ 曲のレクチャーを終え、ピアノ演奏をする高橋氏です。
レクチャーを受けながらのコンサートは興味深かったのだが、紹介された作曲家が38人、演奏されたピアノ作品は18曲と、90分のフォーラムにしてはやや詰め込みすぎかな?と思われたのが残念だった。そのため一つ一つの曲についての解説をもう少し聴きたかったなぁ、というのが偽らざる感想である。
それでも現在のロシアの前身、ソ連のスターリンが実権を握っていた当時、自由な発想で作曲活動ができなかった苦難の音楽家たちがいたことを知ることができたのは収穫だった。また、ロシアのピアノ音楽の初期から19世紀前半にかけては上流階級の子弟が音楽界を席巻していたようで、法律家や官僚、科学者などと兼務で音楽活動をしていた人が目立っていることも興味深い。
演奏家としてもかなりの実力の持ち主である高橋氏の演奏は私にはどれも素晴らしく聴こえてきた。ただピアノという単一楽器による演奏のためか、一つ一つの曲の違いを明確に聴き分けることができなかったのは素人ゆえの悲しさである。
ではあるが、美しいピアノの調べに酔うことができた豊かな夜だった。
12月8日(日)夜、札幌大学が主催する公開講座「時計台フォーラム」が札幌時計台で開催された参加した。フォーラムは「ロシアのピアノ音楽の歴史」と題して同大学の高橋健一郎教授が演奏曲を解説しながらピアノ演奏を披露してくれた。
高橋教授は教育、研究活動と並行してピアノの演奏活動も同時にこなしている方のようである。教授の履歴を見ると、普通の演奏家とは違って道を歩んでこられたことが分かる。大学は東京大学教養学部で学び、大学院修了後ロシア国立人文大学に留学してロシアの言語と音楽を専攻したという。つまり言語、音楽両方に卓越した方のようである。

※ プロジェクターも使いながらレクチャーする高橋氏です。
レクチャーコンサート…、つまり講義を伴いながらのコンサートである。
高橋氏によると、ロシアのピアノ音楽は18世紀後半から盛んになったそうだが、今やロシアのピアノ音楽は世界でも最も豊かな地位を築いているのではないかと話された。
そのロシアのピアノ音楽の歴史を約90分にわたって解説を交えた演奏を披露してくれた。

※ 曲のレクチャーを終え、ピアノ演奏をする高橋氏です。
レクチャーを受けながらのコンサートは興味深かったのだが、紹介された作曲家が38人、演奏されたピアノ作品は18曲と、90分のフォーラムにしてはやや詰め込みすぎかな?と思われたのが残念だった。そのため一つ一つの曲についての解説をもう少し聴きたかったなぁ、というのが偽らざる感想である。
それでも現在のロシアの前身、ソ連のスターリンが実権を握っていた当時、自由な発想で作曲活動ができなかった苦難の音楽家たちがいたことを知ることができたのは収穫だった。また、ロシアのピアノ音楽の初期から19世紀前半にかけては上流階級の子弟が音楽界を席巻していたようで、法律家や官僚、科学者などと兼務で音楽活動をしていた人が目立っていることも興味深い。
演奏家としてもかなりの実力の持ち主である高橋氏の演奏は私にはどれも素晴らしく聴こえてきた。ただピアノという単一楽器による演奏のためか、一つ一つの曲の違いを明確に聴き分けることができなかったのは素人ゆえの悲しさである。
ではあるが、美しいピアノの調べに酔うことができた豊かな夜だった。