北海道は映画ロケ地の宝庫だと講師はいう。しかし、それは日本の辺境にあるが故の蔑視的な視点で映画人が北海道を見ているからだと…。その言に素直には賛成しかねるのだが…。
道民カレッジの単位修得にこのところ熱が入ってきた。
今秋、10月から11月にかけて「道民カレッジ ほっかいどう学大学放送講座」がHBCテレビを通じて放映された。
カレッジ生はその番組を視聴してA4版一枚程度のレポートを提出すると1単位取得できる仕組みになっている。私はこのほど放映された7本の番組のレポートを提出して7単位を取得することができた。
本日はそのレポートの一つを投稿することにする。
視聴した番組は、北海道学園大学の大石和久教授が講義した「スクリーンの中の北海道~映画が描いた北の大地~」という講座だった。それでは私のレポートを…。
※ 小樽を舞台にした「Love Letter」は韓国で大ブームとなり、多くの韓国人が小樽を訪れた。
《‘13道民カレッジほっかいどう学大学放送講座レポート№3》
第3回 スクリーンの中の北海道 ~映画が描いた北の大地~
受講生 №00000 ○○○○
今回の講座はことのほか興味を持ちながら拝聴することができた。というのも、映画観賞は私の趣味の一つであり、講座で紹介された映画の大部分を既に観ていたことにもよる。
北海道が多くの映画のロケ地として取り上げられる理由として、他の地域には見られない《隠喩性》が見られるという。講義を聴いていると確かに大石教授の分析には納得できるものがある。
そしてそうなる要因を大石氏は三つ挙げられた。それは①地理的・風土的特殊性、②歴史的特殊性、③欧米への憧憬、を挙げられた。この分析にも納得することができた。
ところが、その根本には北海道が中央から離れた周縁の地にあり、いわば辺境の地として蔑視的な視点で映画人は北海道ロケを多用するという解説には少なからずショックを受けたのは私一人ではあるまい。
しかし、そのことを嘆いてみても何も始まらない。それはある意味北海道の宿命でもあると考えるからだ。嘆くよりは、その特徴を逆手にとって今後さらに北海道が有する他にない特殊性をおおいにアピールすることではないだろうか。
大石氏は北海道の特殊性を描くのではなく、日常的でリアルな北海道を描くべきではないかと主張された。私はそれはそれで結構だが、これまでどおり特殊性=優位点と考えて北海道をおおいに売り込んでもらいたいと思う。
小樽を舞台にした「Love Letter」が韓国で大ヒットして韓国人の北海道詣でが現出したように、道東を舞台にした中国映画「狙った恋の落とし方」によって中国人の間に北海道ブームが起こったように、北海道というコンテンツは映画の舞台としてのポテンシャルは相当に高いと信じている。
北海道がその特殊性ゆえこれからも映画ロケ地として多用され、多くの人にとって憧れの地となり、おおい北海道を訪れてほしいと思うのである。
※ 道東を舞台にした中国映画「狙った恋の落とし方」は中国人の間に北海道ブームを巻き起こした映画だった。