私は時事問題に詳しくはないし、興味もそれほどない。だから政治に関するコミットは避けてきた。しかし、このほど聴いた田勢康弘氏の講演の中での一言を聞いて私は少なからず衝撃を覚えたのだったのだが…。
5月18日(月)午後、東京ドームホテル札幌において「札幌信用金庫経済講演会」が開催された。今年の講演会は「アベノミクスは日本を救うか」と題して、政治ジャーナリストの田勢康弘氏が講演した。
テーマに対する結論として田勢氏は「アベノミクスについて当事者は成果を強調しているが、内実はかなり空虚なものだ」と断じた。その根拠として、日銀の行った金融緩和は自らが国債を買い支えることで好況を生み出したかのような状況を作っていて、けっして本格的な経済好況ではないとした。
アベノミクスについては多くのアナリストやジャーナリストがさまざまな見方・考え方をしているので、私は一つの見方として伺った。
私が衝撃(ショック)を覚えたのは、田勢氏が自嘲的(と私には映ったが)に語った次の一言だった。
「私は従来、自分の立ち位置は中心よりやや右寄りと思っていた。ところがいつの間にか座っている筵をずーっと左の方に引きずられてしまった」
と語った。
氏が言うには、世の中の風潮が右寄りになっているのではないか、という指摘である。
田勢氏はその傍証を次々と提示したが…。その中で特に氏が危機感を示したのが、彼の出身母体(田勢氏は日本経済新聞社出身)であるマスコミの腰の引けた報道ぶりを指摘した。
もし、田勢氏の指摘が的を射ているとすると、マスコミ情報からしか世の中の動きを知ることができない私たち庶民は何を頼りにすれば良いのだろうか?
そういえば以前、慶大名誉教授の小林節氏が「自分は改憲派の論客として政権の諮問会議等に呼ばれていたが、改憲に対して辛口の論述をしたところ呼ばれなくなった」という趣旨の発言をしていたのを思い出した。
日本の基軸が移動している?…、そんなことは信じたくないのだが…。
5月18日(月)午後、東京ドームホテル札幌において「札幌信用金庫経済講演会」が開催された。今年の講演会は「アベノミクスは日本を救うか」と題して、政治ジャーナリストの田勢康弘氏が講演した。
テーマに対する結論として田勢氏は「アベノミクスについて当事者は成果を強調しているが、内実はかなり空虚なものだ」と断じた。その根拠として、日銀の行った金融緩和は自らが国債を買い支えることで好況を生み出したかのような状況を作っていて、けっして本格的な経済好況ではないとした。
アベノミクスについては多くのアナリストやジャーナリストがさまざまな見方・考え方をしているので、私は一つの見方として伺った。
私が衝撃(ショック)を覚えたのは、田勢氏が自嘲的(と私には映ったが)に語った次の一言だった。
「私は従来、自分の立ち位置は中心よりやや右寄りと思っていた。ところがいつの間にか座っている筵をずーっと左の方に引きずられてしまった」
と語った。
氏が言うには、世の中の風潮が右寄りになっているのではないか、という指摘である。
田勢氏はその傍証を次々と提示したが…。その中で特に氏が危機感を示したのが、彼の出身母体(田勢氏は日本経済新聞社出身)であるマスコミの腰の引けた報道ぶりを指摘した。
もし、田勢氏の指摘が的を射ているとすると、マスコミ情報からしか世の中の動きを知ることができない私たち庶民は何を頼りにすれば良いのだろうか?
そういえば以前、慶大名誉教授の小林節氏が「自分は改憲派の論客として政権の諮問会議等に呼ばれていたが、改憲に対して辛口の論述をしたところ呼ばれなくなった」という趣旨の発言をしていたのを思い出した。
日本の基軸が移動している?…、そんなことは信じたくないのだが…。