私は'91年から'93年にかけて、マリナーブルーのNAロードスターと幸せな毎日を過ごしていた。
だが、その期間。
マツダからは次々と魅力的なロードスターの限定車が次々に発表され、非常に口惜しい思いをしたものだ。
そんなロードスターの限定モデルを振り返ってみよう。
Sスペシャル('92年7月発表)
これは、厳密にいうと限定モデルではなく、追加モデルである。
それまでは、ブリリアントブラックの塗装色は「Vスペシャル」でしか選べなかった。
私は手に汗をかきやすい体質で、ウッドのステアリングだと手がすべってしょうがないので、Vスペシャルは購入検討の対象からは外していた。
ロードスターを購入する時に「ブリリアントブラックかネオグリーンの塗装色で、かつ、革巻ハンドルのモデルがあればなぁ」と願っていたこともあり、このSスペシャルの登場には、地団太を踏んだものだ。
主な特別装備はBBSのアルミとビルシュタインとの共同開発の専用チューンサスペンション、フローティングタイプのリアスポイラーである。
センソリーサウンドシステムはショップオプション。
センソリーサウンドシステム付の試乗車に乗ったことがあるが、重低音がお腹の底に響いて、非常に魅力的なモノであった。
アルミ調のパネルとキックプレートは私の趣味ではなかったが・・・
Sリミテッド('92年12月発表:限定1000台)
この黒いボディに真っ赤な革シートが目に眩しく飛び込んできて、実に魅惑的だ。
ゴールドのBBSのアルミがJPSカラーのように、黒のボディのアクセントになっている。
カジュアルなイメージの強いロードスターなのだが、カラーリングの違いだけでここまでシックな大人の雰囲気になるのだねぇ。
基本的に装備はSスペシャルに準ずるのだが、センソリーサウンドシステムが標準化され、リアスポイラーは外されている。
これは、一つの見識であると思う。スポイラーが無いほうがヒップラインの美しさが出るものネ。
J-2リミテッド('93年12月発表:限定800台)
この限定車からは、ロードスターの排気量は1800cc(いわゆる赤バッジ)になっている。
この当時、ロードスターが1600ccから排気量を大きくすることで、カー雑誌等では物議を醸したものだ。
このクルマの特別装備は、ピレリのP700-Z(サイズは185/60R14でノーマルと同じ)、CDデッキ付コンポ、ヘッドレスト独立バケットタイプシートであった。
'91年7月に発表された「Jリミテッド」(コレのカタログは持ってなかった・・・)との一番の相違点は、フロントピラーがブラックに塗装されていることだ。
この辺の細かいが気の利いた違いが、私のようなマニアを喜ばせてくれる。
このクルマって、今でも手に入れることができるのかなァ・・・
(・・・パート2に続く)