
スバルのディーラーで配布しているという、カートピア別冊「SUBARU 50 YEARS&MODELS」。それはB5版で、オールカラー68ページの冊子である。私の担当のセールスさんに頼んで送ってもらったのだが、コレが、スバル50年の歴史が凝縮された、なかなか読み応えのあるモノであった。その一部をご紹介しましょう。


1959年。スバル360にコンバーチブルがあったとは!おそらくボディ剛性などという概念は当時はなかったのだろうが、実に魅力的である。現存する車両はあるのだろうか・・・

1966年。今なおRRを踏襲するサンバー。そういえば「ナショナル」というブランドもとうとう消滅するそうで・・・

1967年。スバル1000スポーツセダン。現代のレガシィB4の曽祖父ですネ。

1972年。レオーネ4WDエステートバン。ここからスバルのシンメトリカルAWDは始まった。レガシィ・ツーリングワゴンのルーツが、まさにコレである。

1977年。きわめて魅力的な輸出専用車「ブラット」。レオーネベースのこのピックアップトラックは、なんともカッコいい。高温多湿で、車庫の確保が難しい日本では、このようなクルマを所有するのは難しいのかもしれないが・・・なお、北米ではレガシィ・ランカスターベースの「バハ」というクルマも存在していたのだ。

1985~86年。アルシオーネとレオーネ3ドアクーペRX/Ⅲ。個人的には、この頃が一番のスバルの低迷期だったと思う。なによりも、デザインがヒドかった。当時からクルマ好きの学生だった私だが、一番嫌いなメーカーがスバルで、素晴らしいと思っていたのはホンダだった。当時の私は「将来スバル車だけは買うまい」と心に決めていたのだが・・・


だが、1989年登場のレガシィで、スバルは息を吹き返した。この頃のスバルは、やはりツーリングワゴンの方がカッコよかった。ただし、現代のBLレガシィ「B4」は、素晴らしいスタイルで、むしろBPツーリングワゴンよりも私は好きだ。ツーリングワゴンを選んだのは、キャンプ等に使うため、積載性を重視したからである。

1991年。アルシオーネSVXは、今見ても美しい。友人に買わせるべきであった・・・

その頃、スバルがF1に参戦していたことを、アナタは憶えているだろうか?チームは「コローニ」で、ドライバーは「ベルトラン・ガショー」。水平対向12気筒エンジンは、重心が低くレーシングカー向きかと思ったのだが・・・やはりホンダV12とは勝負にならなかったのだった。ううむ。

そして1992年に登場したインプレッサの七変化。いや、もう、あえて何も言うまい・・・

1994年に発売されたヴィヴィオ「GX-T」はノーマークだった!この軽オープン4シータースポーツが存在していたことを、私は知らなかった。このクルマのカタログは、ウチには無い。ああ、なんと悔やまれることよ。

2003年。現行レガシィ登場。やっぱ、B4の方が、カッコいいなァ。

そして2005年。輸出専用車「B9トライベッカ」。ザパティナス氏デザインの「スプレッドウィングスグリル」が、なんともアルファ風で、物悲しい。私個人としては、これを全てのスバル車に順次採用するのを思いとどまったのは、スバルの英断だったと考えている。だが、その後のスバルはアイデンティティの構築に、やや迷いがあるように感じられる。

それにしても、この素晴らしい冊子がタダで手に入るとは!スバリストにとっては、必携のマストアイテムと言えましょう。在庫がまだあるかどうかは謎ですが、興味のある方は、今すぐスバルのディーラーへ走りましょう!