「拉麺 頂」のみそらーめん

　　　
　妻の発案で、久々に一家でラーメンを喰いに行くことになった。今回は新規開拓で、手稲区稲穂の「拉麺　頂」さんの暖簾をくぐることに。
　　　
　テーブルには、一味・フライドガーリック・おろしニンニク等種々の薬味が置かれており、その容器の意匠等に、店主氏のこだわりを感じる。
　特に気になったのが「ＧＳ　ラーメンコショー」というヤツである。私は基本的にラーメンを食す際には「何も足さない、何も引かない」主義なので使わなかったが、Ｓ＆Ｂのテーブルコショーと何がどう違うのか、確認しておくべきであった。
　　　
　私のご注文は、やはりメニュー先頭の「みそらーめん」（７５０円）とすることに。
　ちなみに、妻と長女は「しょうゆらーめん」（７００円）を、次女は「しおらーめん」（７００円）をそれぞれオーダー。
　　　
　さて、そのラーメンはかなり迅速に供された。待たずにすむというのは、見逃せないチャームポイントである。
　その味噌スープは白味噌系のまろやかタイプのもので、とんこつのクリーミーさが活きている。「おろし玉ねぎ」の存在も見逃せない。ひとくち啜って、思わず「ウマい！」つぶやいてしまった。しかしながら、後味にしょっぱさを長く引きずる傾向の味ではある。
　　　
　鮮やかに黄色い麺は、中太のちぢれ麺。まさに札幌ラーメンの王道を行くタイプのもので、茹で加減は固めである。私的には、もう少し茹でて「もっちり感」を演出した方がモア・ベターだと思う。
　　　
　そして豚ももチャーシューのでかさに驚く。厚みは薄いが、柔らかい。一般的なチャーシュー２～３枚分くらいのボリュームで、これまた嬉しい。
　　　
　煮たまごが、また秀逸だった。それは、まさに「やや固めの温泉たまご」とでも表現すべき質感。つるんとして、ぷるんとして、きわめてナイス！
　　　
　特筆すべきは、このプラナリアのような形状の「れんげ」である。これがスープを啜りやすく、具を乗せやすく、非常に使い勝手に優れた逸品だった。このような形のれんげを見たのは初めてだったが、私が生涯で出会ったれんげの中で、迷わずベストと言える。

　ああ、夏だからこそ、ラーメンが旨い。額から汗を噴き出しながら、情熱的に麺を啜ろう。そして、スープをぐっと飲み干そう。