ニータ氏の発案で、アクセスサッポロで開催された「オールニューカーフェスタ」に行ってきた。
なんでも、国内8メーカーの新車が大集合し、「体感試乗車」の数はなんと88台とのこと!
クルマ好きのはしくれである私としても、これは行かないワケにはいきますまい。
会場内で、ひときわ目立っていたのは、やはり、この「ピンクのクラウン」。
サテンホワイトパールの「BRZ」も、会場の主役の1台であった。
まず私が試乗させていただいたのが、最近マイナーチェンジした「スイフト」である。
「デュアルジェットエンジン×エネチャージ搭載」で、1.2L以上のガソリン車でトップの低燃費26.4km/Lを達成したという、XG-DJE。税込車両本体価格は157万6050円。
このグレードは、エネチャージ搭載車の中の底辺グレードなので、ステアリングはウレタンである。
エネチャージ搭載車のメーターパネルは、まるでハイブリッド車のような意匠に変更された。
スポーツ心溢れるスイフトらしく、一応、タコメーターは残された。ただし、左端のバー状のそれは、非常に見づらいが・・・
以前に乗ったスイフトは、非常にがっしりと剛性感にあふれる、ドイツ車っぽいイメージのクルマだった。
だが、今回の試乗車は骨太感が薄れ、全体がなにか軽くなったようで、ステアリングの手ごたえもやや希薄であった。それは、履いているエコタイヤ(エコピア)の影響かもしれない。
加えてスイフト全車は、軽量化のためにスペアタイヤを廃止し、すべてパンク修理キットに置き換えてしまった。
まあ、時代が燃費にシフトしているとはいえ、今回のスイフトのマイチェンは、私個人にとっては後退といえるかもしれない。
とはいえ、5MT車を残してくれた点については、小さな拍手を贈りたいと思う。
ニータ氏の試乗1台目は、XVハイブリッド。
その上質な乗り味と、高めのアイポイント&取り回ししやすいサイズに、フリーランダーを普段の足とする氏は、大いに感銘した模様。
私の試乗2台目は、三菱ミラージュ。試乗車の税込車両本体価格は128万8000円である。
レモネードイエローメタリックのカラーが、目に眩しい。
ミラージュで残念なのは、カラーは派手なのだが、スタイリング自体が無国籍で、地味で、華やかさに欠けることか。
1978年に初代ミラージュが登場した時、実に未来的なイメージがあって、当時小学生だった私は小さな胸をときめかせたものだったのだが・・・
メーターパネルは簡素でシンプル。だが、ブラック&アイボリー内装の色遣いは上々で、インテリア全体の印象は、そう悪くない。
このクルマは昨今流行のタイ製である。まあ、フォード・フォーカスもタイで作られているこのご時世。このミラージュも、いたって普通に走り、日本製のクルマとほとんど遜色は無い。
いわゆるリッターカーとなった、このミラージュ。JC08モード燃費は27.2km/Lと、コンベンショナルな1000cc3気筒エンジン車としては、極めて優秀である。
ただ、CVTに関しては、「アクセル完全オフの減速後、再加速しようとスロットルを踏み込んだ際に、若干滑り感≒もどかしさがあった」ことを、一応記しておこう。
SUV好きのニータ氏の2台目の試乗車は、エクストレイル。
登場してからだいぶ経つが、今も魅力的なデザインである。
噂では、次期モデルはデュアリスと統合されて、かなりスタイリングのイメージが変わる模様。
このカタチが好きなら、今こそ買うべきクルマなのかもしれない。
そして、燃費&環境性能に優れるクリーンディーゼルエンジン。
アイドリングは「うるさいガソリンエンジン車」とそう変りなく、振動も、無いとは言えないが、スルーできるレベル。
同乗したセールスマン氏も、このクルマがディーゼルなのかどうか、あらためて再確認していたほどであった。
当初はMTのみで登場したエクストレイル・ディーゼルだが、今ではATも追加されている。
このクルマ、ダークホース的な存在で、なかなかの買いだと思う。
私の3台目の試乗車は、日産と三菱が共同開発した軽自動車。
デイズ・ハイウェイスターである。税込車両本体価格は、149万7300円。
ミラージュよりも、20万円以上、高い!
私個人の趣味としては、日産の「ハイウェイスター系の怒り顔」は、好みではない。
そのメーターパネルの質感は、率直に言って、ミラージュよりもずっと上である。
しかも、汗っかきの私に嬉しい、本革巻のステアリング!
まあ実際、価格も、高いんだけどネ・・・
実際に操作してみたが、やはりこのタッチパネル式の空調コントロールは、やや問題アリだと思う。
いじるなら、クルマが止まっている時に限られる。「手さぐり操作性」は、無い。
だが、このクルマの走行フィールは、なかなか悪くないものであった。
試乗中に大雨が降ってきて、瞬く間に道路が冠水したのだが、そんな中での直進性というかスタビリティは、非常に良かった。
加えてCVTの制御も自然で、三菱には申し訳ないが、ミラージュより「いいクルマ」に思えてしまった。
まあ、ミラージュよりも価格が高いから、当然なのか・・・?ううむ。
クルマの前後左右に取り付けられたカメラでの画像を合成して、まるでクルマを上空から俯瞰するかのように映し出す「アラウンドビューモニター」。
いやあ、人間の英知は、とどまるところを知らないものですネ。
ニータ氏の3台目の試乗車は、またしてもSUV。
トヨタのコンパクトSUV、ラッシュである。
5ナンバーサイズに収まる5ドアボディで、1600ccエンジンを縦に積む、本格的SUV。
氏と私がかつて乗っていた「エスクード・ノマド」と、非常になり立ちの近いクルマである。
そのアイポイントの高さ、ドライビングポジション、取り回しのしやすいサイズ。
ニータ氏はいたく感激し、「フリランから乗り換えてもいいかも!」と口走っていた。
私が最後に試乗させていただいたのは、さらにコンパクトなSUV。
世界各地で活躍する、硬派クロスカントリー4駆。それが、ジムニーだ。
試乗車の税込車両本体価格は、152万4600円。しかも、5MTというのが、非常に嬉しい。
軽自動車としては高価格だが、このクルマをそれらしく使いこなす人にとっては、むしろリーズナブルなのかもしれない。
グレー基調に、赤のアクセントが散りばめられたインテリアは、なかなか魅力的である。
その乗り味は、無骨なところは何も無く、かつて私が乗っていたエスクードよりも、むしろソフィスティケートされている。
高速直進性は試していないので分からないが、街乗りには十分使えそうだ。
加えて、5MTを駆使して走る楽しさは、これまた近年ではなかなか得られないモノ。
スズキというメーカーが、このクルマをしぶとく作り続けていてくれること自体が、日本の財産といっても過言ではない。
そして、試乗するごとにいただける抽選券でGETした戦利品が、亀田製菓のお菓子詰め合わせ×3袋である。
しばらくは、おつまみに、こと欠かなさそうだ。うっしっし。