『密謀(上)(下)』
藤沢周平、1982、『密謀(上)(下)』、新潮社(新潮文庫)
直江兼続についての藤沢周平作品。著者は、出身地の江戸期の上杉藩(米沢)を中心に作品を描いてきたが、上杉藩の米沢に至った経緯を語る本書は、作品としても、発端とはなるか。
直江兼続は石田三成との盟約、東西二分の計に応ずることがない。関ヶ原のために西征した徳川家康を追撃することもなく、上杉の拡張を図る。上杉景勝とともに育った直江兼続とはいえ、主の景勝の能力の範囲内で能力を発揮せざるを得ない。天下人の必要な資質(権謀術数)は自分にはないという景勝の範囲内で、上杉の安泰を決着するしかなかった。
とりあえず、直江本を2冊読んだが、若い頃の直江石田の朋輩の契りを中心に描く童門のそれの方が、シンプルでわかりやすい。本書は直江の「草」(忍者たち)の物語をサイドストーリーにえがくのだが。
直江兼続についての藤沢周平作品。著者は、出身地の江戸期の上杉藩(米沢)を中心に作品を描いてきたが、上杉藩の米沢に至った経緯を語る本書は、作品としても、発端とはなるか。
直江兼続は石田三成との盟約、東西二分の計に応ずることがない。関ヶ原のために西征した徳川家康を追撃することもなく、上杉の拡張を図る。上杉景勝とともに育った直江兼続とはいえ、主の景勝の能力の範囲内で能力を発揮せざるを得ない。天下人の必要な資質(権謀術数)は自分にはないという景勝の範囲内で、上杉の安泰を決着するしかなかった。
とりあえず、直江本を2冊読んだが、若い頃の直江石田の朋輩の契りを中心に描く童門のそれの方が、シンプルでわかりやすい。本書は直江の「草」(忍者たち)の物語をサイドストーリーにえがくのだが。
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