東京里山農業日誌

東京郊外で仕事のかたわら稲作畑作などをしていましたが、2012年4月に故郷の山口県に拠点を移して同活動をしています。

とても悲しく残念、元ホームヘルパーの思い,そしてカンナの赤い花

2012年07月30日 | イベント,行事

 親の介護のためやむなく3月末に病院を退職しました。この病院に勤めていた時、自宅で生活する精神障害者のためのホームヘルプの仕事も兼任していました。そして、退職する3月末直前に精神障害者のホームヘルプに関わる研究発表もしました。
 数日前、その病院に勤めている同僚とメール交換する機会がありました。驚いたことに、この3月までの数年間私がホームヘルプをしていたSさんが突然自宅アパートで亡くなったとのこと。その方は精神的な障害のため、子供の頃はいじめにあって便器に頭を押し込まれたり、兄弟から疎まれたり、仕事ではつまはじきにされるなど、とてもつらい過去を持っている方でした。

     一年ほど前、ゴミ捨て場脇でしなびて枯れそうだったカンナ

 ホームヘルプ中、Sさんと一緒に掃除したり,料理したり,洗濯したり,生活の乱れを直すアドバイスなどをしたりと、親身にSさんの悩みを聞いてあげました。彼はとても心優しい人で、常に姉や母思いで、自分が生活保護を受けていることにも悩んでいるような方でした。そして、私が来るのをいつも楽しみにしてくれました。この4月から私が親の介護でホームヘルプできなくなることを知って、とてもがっかりしていました。その彼が5月にひっそりと亡くなったとのことでした。もともと自殺未遂の過去を持っている方で、精神が混乱すると「死にたい!死にたい!」と叫ぶ方でした。そのため、もしやと思っています。私がホームヘルプを続けていれば・・・・と、つい考えてしまいます。
 彼のホームヘルプをしていた時の話です。ホームヘルプ終了時、ほぼ毎回彼と一緒にゴミ捨て場に行っては掃除で出たゴミを捨てていました。1年ほど前、そのゴミ捨て場脇に今にも枯れそうなカンナが生えていることに気がつきました。その枯れそうだったカンナ、今は山口県の庭できれいな花を咲かせています。真っ赤に咲いたカンナの花を見るとSさんを思い出し、何だか不思議なものを感じずにはいられません。

         3月に私が病院内で研究発表した内容の一部

コメント
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