このSONY製トランジスタラジオTR-731の修理履歴です。それぞれをクリックしてください。
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中波短波切り替えスイッチが故障していることが分かったため、このスイッチを修理することにしました。しかし、このスイッチを修理するためには、一旦このスイッチを回路基板から取り外さなければなりません。そのため最初、半田吸収器を使ってこのスイッチの16接点全ての半田を綺麗に吸い取りました。
半田吸取器で半田を吸取り中 接点の半田が綺麗に吸取られる
スイッチ接点の半田が綺麗に吸い取られると、スイッチのつまみを軽く摘まんで左右に動かしながら引っ張ると、スーっとスイッチが基板から外れました。取り外したスイッチの外部接点を見ると全く傷んではいませんでした。スイッチ内部の接点不良のようです。
スイッチ軽く左右に動かしながら、ゆっくりと基板から取り外す
そこで、取り外したスイッチを分解して修理することにしました。接点を固定している個所をニツパで緩めると、スイッチが二つに割れるように外れました。すると、四つの接点が見えました。その接点を丹念にルーペで観察すると、一か所が黒く汚れていました。この汚れた個所が接点不良ではないかと思われました。
スイッチを取り外した後の基板 スイッチを2枚開きのように分解
私はほとんどの場合、汚れた個所を無水アルコールで拭くように洗浄しています。このスイッチの接点はとても小さいため、綿棒を使って洗浄しました。四つのメス型接点は小さすぎて指で摘まむことができないため、アルコールに漬けるようにして洗浄しました。そもそも指で摘まんで誤って床に落とすと、見失ってしまいそうですので。
アルコールを浸した綿棒で接点を洗浄 メス型接点はアルコールに漬けて洗浄
無水アルコールで洗浄すると、接点は光るように綺麗になりました。あとは、スイッチを元のように組み立てて基板に戻すだけです。トランジスタラジオの修理と言うと、基板に乗っている素子の交換や調整が多いように思いますが、今回のように意外と接点を磨いたり繋げたりするような泥臭い修理が多いものです。
分解洗浄したスイッチを元のように組み立て中