すぷりんぐぶろぐ

桜と絵本と豆乳と

「H&D問題」対応から考える

2013年07月24日 | 読書
 「H&D問題」と書くと、何か話題のTPPにでも関係するのかと思われそうだが…。

 久しぶりに買ったビジネス誌は健康がテーマだった。

 「死んでもいいから、健康でいたい」というほどの健康オタクではないが、自称書斎派健康人(笑)として知識は仕入れたい。

 その雑誌に、楠木建さんという大学教授が「我、H&D問題とかく戦えり」という文章を書かれていた。

 「H&D問題」とは「H&D(ハゲ&デブ)問題」。
 人によっては重大かつ深刻な問題である。楠木さんは「猛攻撃」の総称としている。
 そして、その対処の発想法が面白い。

 「H問題」について、マッサージなどの「防御」をしたり、育毛剤の使用を考えたりしたが、結果「攻撃は最大の防御」に気づく。
 電気バリカンを持ったのである。
 つまり丸刈りである。
 これによって様々なメリット(小顔?爽やかさアップ、コストダウンなど)が生まれたという。

 一方のD問題は、ダイエットという防御によって成功はしたものの、加齢による進行は妨げられず、これもジムに通い身体を動かす「攻撃」に転じ、数々のメリットを得たという。

 単なる言葉のアヤと言うなかれ。楠木さんの主張はこのタイトルに集約されている。

 制約や弱点を受け入れることで、強みに気づく!

 制約や弱点は克服の対象とされるが、敵対視するのではなく、まずは受け入れる。その受け入れる過程を通じて「思いがけない機会や強みが潜在している」ことに気づくことがあるのかもしれない。

 これは仕事の現場においても同様だ。
 常に乗り越える、克服すると真正面からの取り組みではなく、視点をずらしたり変えたりすることの重要性を語っている。
 昔「逆転の発想」という言葉が流行したときがあったが、それに似ている。

 ここで取り上げられているのは健康問題。そのことに億劫がらず取り組むには「面白がる」ことが大切と楠木さんは書く。
 しかし、マイナス面を面白がるに結びつけるには、健康に関わらずきっと多少のコツが必要だと思う。
 基本は、小さなことから、達成感を得て…といったことになるのか。


 さて、私自身はH&Dの傾向がないとは言えないが、攻撃と称するほどの危機感は持っていない。
 では健康問題としては何か…「R&S問題」かな。

 「R&S問題とはR&S(老化&ストレス)問題」

 いや、これは駄目だ。老化に「攻撃」を仕掛けるとすると「死」になってしまうではないか。ストレスはどうか。これも攻撃と考えると、何かやたらと怒鳴り散らしそうだ。

 問題の立て方は極めて限定的に、具体的に。
 例えば「U&S問題」をU&S(運動&睡眠)とかね。
 これも一つのコツだろう。