すぷりんぐぶろぐ

桜と絵本と豆乳と

「夏一つ」の場に感謝

2015年07月12日 | 雑記帳
 ここ数年は参加したい参加したいと思っていても、どうにも行事などが入り参加することが叶わなかった野口先生のご自宅での素麺塾。今年はなんとしてもという思いが強く、無理を承知で行かせてもらった。いったい何年ご無沙汰したろうと調べてみたら、なっなんと前回は10年前だった。記録はしておくものだ。

 http://blog.goo.ne.jp/spring25-4/d/20050717
 http://blog.goo.ne.jp/spring25-4/d/20050720
 http://blog.goo.ne.jp/spring25-4/d/20050721


 松澤正仁先生の著した『教師の覚悟・授業名人野口芳宏小伝』(さくら社)が木曜日に届き、それをバッグに詰めて朝一番の飛行機に乗り込んだ。フライト中はその本をずっと読み進めていた。羽田からバスで君津ターミナルに着き、最初にお会いできた一行も、松澤先生たちであり、早速にご挨拶させていただいた。


 会場の涼暉荘の佇まい、それを囲む一つの「森」は、どなたかが「テーマパークのよう」と喩えていたが、なるほどと思った。ここで実践発表、流し素麺の昼食を挟んで、散策そして10年前はなかった書斎、書庫見学…と続く。先生の使われている椅子でちゃっかり記念写真を撮らせていただいた。これは宝物になる。


 それからこれも10年前はなかった俳句会。参加者全員、野口先生も含めて一人2句、全部で70句ほどから一人が3句選び、最高点を競う。句作などしない自分にはいい刺激となった。しかも全体で第2位という名誉もいただいた。1位に輝いたのは小学館(元)編集長だった横山英行さんという方。この句には参った。


 「山も田も人に譲りて夏一つ」…これは先生が午前中に語られた、野口家の歴史を取りこんだ作品。特に「夏一つ」の持つ象徴性に圧倒された。そこには刹那もあり、永劫もあるような感覚だった。文句ない特選句だ。そして自分にも「夏一つ」のような空間、時間があるのだろうか。そんな内省にも駆り立てられた。


 楽しみの宴席は、文句ない歌姫の生歌あり、それぞれの教育に対する熱い思いがあり、充実したものだった。同年代の愛媛の方々と語らい、「教師の覚悟がない者」と結論づいたのには苦笑だったが…。こうした時間も自分にとってはまさしく「夏一つ」かと思った。ちなみに拙句は「師の語る肩越しに湧く夏の雲