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重箱の隅~短歌のメモ

2015年07月25日 | 雑記帳
 小さいメモ帳が出てきた。おっこれは…とすぐに思い出せる。山あいの小さな学校に新任校長として赴任して、朝の街頭指導ということで県道前に3年間立ち続けた。現在も同じことをしているが、人数が五分の一ほどだったのでかなり余裕のある(待ち時間が長いという意味で)ひと時だった。そこでメモ帳を片手に合間に短歌のネタなどを書きつけていた。


 この学校では三年間、継続的に子どもたちにも書かせてみた。自分に素養があったわけではないが「31文字作文」といった程度でいいと思い、校内掲示をしたり、地区のお祭りにも発表したり、といろいろな展開があった。大きなテーマに「コスモス」があった。昔から道路沿いに植え付けて地域のシンボルとしていた。メモにもその頻度は圧倒的に多い。


 そういえば玄関の靴だなの側面にコーナーを設けて、写真と一緒に自作、自筆で短歌を載せていたこともあった。今考えるとずいぶんと余裕があったし、遊び心を出していたものだ。校舎からゆるく下る坂道、わずか百メートル足らずだが、豊かな時間があったんだなと懐かしい。小規模校なりの困難点は確かにあったが、比べものにならないよさが溢れていた。


 それでは駄作を承知で、メモから一応の形を整えて、三つばかり書きつけておく。
 コスモスシリーズということで。


 コスモスを帽子にさして笑ふ子よ今日のよきこと話してくれる

 コスモスの列に交じって赤い傘黄色い傘と揺れつつ来たる

 「こんなにも空が恋しい」そう歌う声が聞こえる今日のコスモス



 三つ目はつくり過ぎましたか。