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人を見ないだけでなく…

2017年05月20日 | 雑記帳
 東京に出かけた最初の頃に、いわゆる「人に酔う」状態になったのは私だけではないだろう。そしてその訳は、いちいち人の顔を見るから、圧倒的なその数に耐えられないから、と簡単に悟った。そして「見なけりゃいい」とそれを実行すると、症状は改善する。従って「人を見ないこと」が都会で暮らす鉄則なのだ。


 かなり寂しいこの事実を受け止めつつ、たまに出かけることに慣れてくると、観察する余裕まで持てるようになる。そうなれば「玉石混淆」の都会は、絶好の対象になる。今回の行動範囲は両国、銀座、人形町と東京駅周辺、ますます他国に向けて観光地化している印象を強く持った。新たな工事現場も多いと感じた。


 柄にもなく銀座でお食事と思い立った。お目当ての店に向かうときに華やかな通りに目を奪われた田舎者に、マイクを通した街頭演説の声が聞こえてくる。「皆さんは、今幸せですか?」しかし、語り口が宗教関係とは違うな…近づくと、かの国会議員山本太郎と判明。どのくらいの人が足を停めるか、耳を傾けるか。


 昨年、上野に泊まった時はやはりアジアや中近東系の人が多いと感じた。今回は銀座だったので、欧米風の人(白人か…)が目立った。バイキング朝食の様子など見ていると、改めて我々との違いを感じてしまう。皿に盛られる食べ物の種類や量を見てください、誰でも気づくと思う。そう日本人は圧倒的に多く盛る。


 (歌舞伎座の前に並んでいた外国人が履いていました)

 教育に関わって見聞きしたなかで、忘れられない一言がある。「日本人は豊かな時代の子育てを知らない」…米国人の言であった。自分が親となってしみじみと痛感したことでもあった。物質文明(こういう言い方もしなくなった)への批判は散々あったが、一番困難な問題は子育てだった。その結果が国を覆っている。