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ヒト・モノ・ウツワをつなぐ

2017年05月03日 | 雑記帳
 「うつわ」という語について、漢字「器」の字源はあるものの、語源はちょっとはっきりしない。「空ろ」に由来するという説もあるが、どうだろう。意味としては「入れ物」さらに「器量、人物の大きさ」としてもよく使われる。考えると、拡張性の高い言葉のように思う。大きさや姿、形だけでなく内面性が重なる。


 人と食べ物をつなぐ存在として「うつわ」がある。もちろん、それがない時代があって、自然物が器になり、だんだんと器が作られてきた。そして作られた器は、地域や人種によって独自性を持ち、さらには道具としての域を越えて美術品まで昇りつめて?いる場合も多い。そうやって人間は価値観を創り出してきた。



 そんなふうに考え散らしていくと、食べ物に限らず、人と物をつなぐ存在として「うつわ」があることにも気づく。ネットで調べていたら、ある企業では経営理念として「ヒト・モノ・ウツワ」を使っていた。汎用性の高い考えと感心した。少し比喩的になるが、その三要素の結びつきの強さが新しい価値を創り出す。


 そのファッション企業では、人のサービスと売る物の品質、展開する店のレイアウト等というように置き換えられていた。これは様々な仕事にも応用できる。どんなウツワ(枠組み)の中で、どんなモノを準備し、いかなるサービスをするか。身近な例でいえば、見事な展開を見せた「道の駅うご」なども該当しよう。