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晩夏の一人視聴者委員会

2019年08月31日 | 雑記帳
 夏に放送されたドラマの中で『マンゴーの樹の下で~ルソン島・戦火の約束~』は印象深かった。岸恵子主演、その若い頃を演じた清原果耶はさすがだった。私たち世代の想像もつかない事実をどう伝えるか、分岐点に差し掛かっている。「人は国や土地で生きるのでなく、人で生きる」という終盤の台詞も心に響いた。


 『ENGEI』で多くの漫才やコントを見た。大笑いできなくとも、しっくりと見入ってしまう芸人が数組ある。きっと発想のユニークさに感心しているのだ。例えば、フットボールアワー。俯瞰したしゃべくりネタが秀逸。ジャルジャルは抜群のリズムとテンポ。そしてナイツ。素材の一般化をぎりぎりの線でねらう。


 連続ドラマは今季あまり観ていない。が『監察医 朝顔』は雰囲気がいいなあと見続けている。上野樹里の淡々とした演技がぴったりだ。原作はコミックらしい。そういえば『昨日、何食べた?』も原作イメージをうまく配役したのではないか。役者とはつくづく凄いものだと、表情や仕草に改めて目がいくようになった。


 朝ドラ100作目の『なつぞら』もあとひと月。やや展開にもたついた感が見えるのは自分だけか。月日がどんどん進むわりに事件性のある出来事が少ない気がする。これは主演者に重きを置きすぎてないか。けして大人しい時代背景ではないはずなのに、その空気が漂っていないことも原因か。来週は少し変わるかな。