和田浦海岸

家からは海は見えませんが、波が荒いときなどは、打ち寄せる波の音がきこえます。夏は潮風と蝉の声。

ここですよ。

2007-11-26 | Weblog
月刊雑誌「WILL」1月号が出たところです。
私は、曽野綾子さんの29ページほどの文章に感銘をうけました。

手紙のかたちをとっております。宛名は松本藤一先生(集団自決裁判原告側弁護士)。

ちょいと、気持ちがこみあげてきて読むのを途中でやめたりして、うろうろしてから、また読み継ぎました。

ここには最後の言葉を引用しておきたいと思います。

「長々とお手紙を書きました。お読みになるのも大変でしたでしょう。お詫びいたします。この裁判はもしかすると長い戦いにおなりかもしれませんが、かつて私がお会いしたすべての関係者は大変静かな方たちでした。政治的行動など採った人は見当たりませんでした。私たちもそれに見習って、真実を述べ続けていけばいいだろう、と思います。実は私は、政府と教科書会社が、好みの形に教科書を書き換えるのを見たい気もするのです。お怒りにならないでください。この事件に関してだけ、私は他の人々より少し深入りして勉強しました。その事実をよく知っているだけに、日本の子供たちの前で事実が曲げられて行くさまを、改めて見ているのも、作家としては悪くない、などと思っているのです。・・・・」

お買い下さい。読んでください。ここに今現在の名文が書かれております。私はそこに立って、ここですよと手を振ってみます。ここですよ。ここに言葉があります。
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