和田浦海岸

家からは海は見えませんが、波が荒いときなどは、打ち寄せる波の音がきこえます。夏は潮風と蝉の声。

たのしい夏休み。

2014-08-02 | 前書・後書。
注文してあった古本が届く。

古書円居(東京都調布市布田)
900円+送料180円=1080円

山中和子著「昭和二十一年八月の絵日記」
(トランスビュー・2001年発行)。

絵日記は7月21日からはじまっています。
本屋で「グリム童話集」を父から買ってもらったこと。
その文の終りは「今日からたのしい夏体みです。」
と丁寧な字で書かれております。

著者紹介には
「1935年、神戸市に生れる。昭和19年9月より学童集団疎開で岡山県落合町へ。翌20年6月、神戸の家が空襲で罹災のため疎開地を去り、丹波地方に遠縁を頼り母親と二人で転居。同年8月終戦を迎え、翌昭和21年神戸の高羽小学校へ戻る。鷹匠中学校、県立神戸高校に在学中の6年間、新制作派教会の小松益喜氏にデッサン、油絵の指導を受ける。1959年、女子美術大学芸術学部洋画科を卒業、1960年より岡山県に在住。」

とあります。
うん。絵日記の絵も丁寧で、しかも色つき。
さてっと、絵日記の最後をめくってみる(笑)。
ということで、8月31日絵日記の全文を引用。

土曜日(晴 曇 雨)
長い夏休みも、もうすみました。
夏休みの間 家では重い病気にかかった人は、
一人もありません。昼から庭のすみにある
草をぬいたり、草をかったり、どぶそうじを
したり、おさうじをしました。
夕方に少し雨がふりました。
今日で夏体みのしゅくだいを皆仕上げてしまひ
ました。しゅくだいを皆したので
ほっとしました。
九月二日から二学きが始ります。
二学きこそうんとがんばろうと
私は思ってゐます。

ちなみに、
この本には
養老孟司氏が
「解説『あの時代』の意味」を
10頁ほど書いております。
コメント
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