村岡花子エッセイ集「腹心の友たちへ」(河出書房新社)に
「わたしたちの幼かったころ」(p126~128)という短文がありました。
はじまりは
「わが家の『道雄文庫ライブラリー』も・・・」
とあり、その数行先にこうあります
「さて、うちの図書室のはじまりは十年も前の
夏休みの或る日にさかのぼる。そのころはまだ
学生だった娘のみどりを相手に、私は本の整理
をしていた。窓の外からヒョッと首をつっこんだ
隣の二年生の坊ちゃんが、
『おばちゃん、ぼくに本、かしてくれない?』
『あんたはマンガでしょ、うちにはマンガはないけど、
童話集はどう?おもしろいのよ』
この日から彼は童話愛読者になり、それからずっと
中学生、高校生の時代を通じて
図書室の常連となった。
あの夏の日、彼が本をかしてと外から言ったのを
キッカケに、娘が近所の子どもたちのために
図書室をひらくことを提案したのが始まりだった。」
「わたしたちの幼かったころ」(p126~128)という短文がありました。
はじまりは
「わが家の『道雄文庫ライブラリー』も・・・」
とあり、その数行先にこうあります
「さて、うちの図書室のはじまりは十年も前の
夏休みの或る日にさかのぼる。そのころはまだ
学生だった娘のみどりを相手に、私は本の整理
をしていた。窓の外からヒョッと首をつっこんだ
隣の二年生の坊ちゃんが、
『おばちゃん、ぼくに本、かしてくれない?』
『あんたはマンガでしょ、うちにはマンガはないけど、
童話集はどう?おもしろいのよ』
この日から彼は童話愛読者になり、それからずっと
中学生、高校生の時代を通じて
図書室の常連となった。
あの夏の日、彼が本をかしてと外から言ったのを
キッカケに、娘が近所の子どもたちのために
図書室をひらくことを提案したのが始まりだった。」