山中和子著「昭和21年8月の絵日記」(トランスビュー)の解説は養老孟司。
その解説に、「この日記が書かれた年に、私は著者より二つ年下で、小学校三年生だった。だからというべきか、ところがというべきか、この時代の記憶は鮮明に残っている。・・著者には、この絵日記を書くクレヨンがよくあったものだ。それがじつは私の最初の印象だった。」
また、ご本人の「あとがき」には、
「・・『絵日記』には、ことさら食べものの記述が多く、私自身、口にするものに異常な関心と欲望があったことを思い出します。当時、父は雑誌『ライフ』をよく読んでおり、私はその中にある果物とかお菓子の写真や絵を、何度も何度も見たものです。・・」
絵日記の青うり、パン、カボチャなどの絵が鮮やかな魅力です。
7月29日の絵日記全文を引用。
昨日一日だけとまってかへった
おばあさんも今日まひずるへお帰へりになりました。
今日も一日雨でした。
部屋の中で お兄さんと一しょに、
本をよんだりお話をしていただきました。
雨の一日でもほんたうに愉快でした。
をぢさんとおばあさんは、
まひずるへもう帰ってゐるでせうか。
もう一度おばあさんにあひたいと思ひました。
その解説に、「この日記が書かれた年に、私は著者より二つ年下で、小学校三年生だった。だからというべきか、ところがというべきか、この時代の記憶は鮮明に残っている。・・著者には、この絵日記を書くクレヨンがよくあったものだ。それがじつは私の最初の印象だった。」
また、ご本人の「あとがき」には、
「・・『絵日記』には、ことさら食べものの記述が多く、私自身、口にするものに異常な関心と欲望があったことを思い出します。当時、父は雑誌『ライフ』をよく読んでおり、私はその中にある果物とかお菓子の写真や絵を、何度も何度も見たものです。・・」
絵日記の青うり、パン、カボチャなどの絵が鮮やかな魅力です。
7月29日の絵日記全文を引用。
昨日一日だけとまってかへった
おばあさんも今日まひずるへお帰へりになりました。
今日も一日雨でした。
部屋の中で お兄さんと一しょに、
本をよんだりお話をしていただきました。
雨の一日でもほんたうに愉快でした。
をぢさんとおばあさんは、
まひずるへもう帰ってゐるでせうか。
もう一度おばあさんにあひたいと思ひました。