和田浦海岸

家からは海は見えませんが、波が荒いときなどは、打ち寄せる波の音がきこえます。夏は潮風と蝉の声。

読んでください。

2014-12-15 | 短文紹介
昨夜は、選挙報道を見て過ごす(笑)。

さてっと、
産経新聞の12月14日読書欄。
その、若井浩子さんの書評は
松山巌著「須賀敦子の方へ」(新潮社)を
取り上げておりました。
それが印象に残る。
出だしもよし(笑)。
後半にこんな箇所がありました。

「もし須賀作品未読で本書を手に取る方が
あれば、私は言いたい。一旦本を閉じ
(るか、全速力で読み終え)、即、須賀の
最初の随筆集『ミラノ霧の風景』、その中の
『ガッティの背中』を読んでください、と。
そして須賀の2作目『コルシア書店の仲間たち』
の『小さい妹』、3作目『ヴェネツィアの宿』の
『オリエント・エクスプレス』、そして4作目
『トリエステの坂道』の『雨のなかを走る男たち』
もお読みください。この4編は須賀の家庭、渡欧後
の生活、人柄、思想、欧州文化のアウトラインを
浮かび上がらせる。・・・」

ちなみに、評者・若井浩子さんは
(Books and Modern 店主)とあります。
こういう書評はありがたい(笑)。

そうそう、この書評の出だしは、

「人は文章の修辞を学ぶことで、
言葉を紡ぎ出せるのではない。
どうしても語らねばならなぬという
思いが言葉を織り上げる。そうして
はじめて人は文章家となる。――
松山巌氏による須賀敦子『コルシア書店
の仲間たち』の解説の一部だ。
全文は創作行為の核心を突いて
一行の無駄もない。・・・・」

うん。印象鮮やかな書評となっております。
私は「読んでください」という箇所を
まずは、読んでみます。はい(笑)。
コメント
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