和田浦海岸

家からは海は見えませんが、波が荒いときなどは、打ち寄せる波の音がきこえます。夏は潮風と蝉の声。

・・で生きる幸福。

2014-12-11 | 本棚並べ
本の題名。
同じ本でも、本の題名が違うと、
これまた読み方が違ってきそう(笑)

平川祐弘著「日本語は生きのびるか」
副題が「米中日の文化史的三角関係」。
これは河出ブックスより2010年に発行。

これを一部改稿して
「日本語で生きる幸福」と改題して
今月、河出書房新社より新装版にて
発売されたばかり。

うん。ファンとしては、
さっそく、買います(笑)。

その新装版が届くまで、
「日本語は生きのびるか」の
線引きの箇所を引用。

「配偶者は外国人でも、
外国語のスピーチが下手で聞くにたえない
日本人大使は何人もいる。
英語使いといわれるほどの日本人は
世間が想像するよりよほど少ない。
その証拠に日本人の英語著書は
きわめて少ない。」

「年をとると英語はもちろん
日本語でも本も読まない大学卒は
いくらでもいる。そんな英語の書物も
読まない人に小学生の時から
英語を教えても、日本の教育水準や
教養水準が上がるわけはない。」

「外国語教育は、すぐれた原典の読解に
主眼を置き、知性と感性を訓練することが
第一義ではあるまいか。・・・・
外国語の授業とは、数学の授業などと同様、
なによりもまず頭脳の体操なのである。
外国語会話の上手な人は、
その副産物として生まれれば良い。
しかし世間にはそういう語学教育の効果を
説いてもなかなか通じない。・・・
かくいう私も四十代半ばに米国に滞在した
当初、英会話が途切れがちではなはだ気が
重かった。周囲からは『お前は立派な英文が
書けるのになぜ英語がもっと自由に話せないのだ』
と不思議がられた。しかし私は第一に講読を重んじ、
第二に論文を書くという順で外国語を習ったことが
結局は良かったのだと思っている・・・」
(~p178)

さてっと、今度の
改定版では、新しくどのような箇所に
線をひくのだろうと、今から楽しみ。

それにしても、題名で
「日本語は生きのびるか」と
「日本語で生きる幸福」とでは、
だいぶ印象が違ってきます。

この違いは、
「日本語」を「平川祐弘」にかえて、

「平川祐弘は生きのびるか」と
「平川祐弘で生きる幸福」とに、
かえてみると、すっきりします。

うん。後のほうがとてもいい(笑)。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする