和田浦海岸

家からは海は見えませんが、波が荒いときなどは、打ち寄せる波の音がきこえます。夏は潮風と蝉の声。

「白い雲の下に」

2018-08-07 | 詩歌
今放送されているNHK連続テレビ小説「半分、青い。」。
その主人公は鈴愛(すずめ)という名前。
はい。雀からの連想。

曹洞宗檀信徒勤行経典は
正法眼蔵の簡潔な要約としてあります。

さて、その「修証義」の文中に
雀の文字がありました。

愛語のあと、利行を説明して

「窮亀を見 病雀を見しとき、
彼が報謝を求めず、唯単えに利行に催おさるるなり」

もう一箇所、修証義に雀があります

「病雀尚お恩を忘れず・・・報謝あり
 窮亀尚お恩を忘れず・・・報謝あり」


昨日は、高橋新吉の詩を引用しました。
高橋新吉には「雀」という詩集があります。
その表紙絵は、奥村土牛のカトレア。
うん。チンプンカンプンの詩集です。
はい。修証義の方が、わかりやすい。

さてっと、それはそうと、
わかるかなあ~。わかんねえだろうなあ~。
という、そんな高橋新吉の詩を引用。

  
  白い雲の下に   高橋新吉

 白い雲の下に
 雀が飛んでいる

 オレは百億年を
 ひとりで飛んでいる

 深い雪の中に
 鳩が死んでいる
 
 オレは一日に
 二千回は死んでいる

 遠い空の奥に
 烏が遊んでいる

 オレは一瞬に
 どの星にも遊んでいる



この詩「白い雲の下に」は
1980年9月1日朝日新聞夕刊に掲載されました。
掲載時、詩には絵がついておりました。
その絵は、有元利夫。その絵が、圧倒的で、
詩が分る分からない、そんなことはどうでもよくって、
もう有無を言わせない図柄で迫ってくる絵なのでした。

   
コメント
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