和田浦海岸

家からは海は見えませんが、波が荒いときなどは、打ち寄せる波の音がきこえます。夏は潮風と蝉の声。

磯田道史㏌京都。

2019-05-04 | 地域
京都参りをしたせいで、
京都が、気になります。

磯田道史・中西進という順か、
(令和で、順番が入れ替わり)
中西進・磯田道史という順か、どうかはともかく
この二人の対談集「災害と生きる日本人」(潮新書)
のなかに登場する京都が気になったのでした。
では、すこし前から引用。


中西】磯田さんはかつて茨城大学に勤めて
いらっしゃいましたが、東日本大震災の翌2012年、
浜松の静岡文化芸術大学に転勤しています。
勤め先を変えたのは、ひょっとして
南海トラフ地震や東日本大震災と関係していますか。

磯田】東日本大震災が起きたあと
『年をとってから防災に関する歴史の本を書いても、
そのときは間に合わないのではないか』と、
はたと気づきました。南海トラフが次に動いて
巨大地震が起きたとき、想定される
死者数が一番多いとされるのが浜松です。
そこで家族揃って浜松に移住し、
古文書を探して四年間、現地を歩き回りました。・・
(p12~13)

磯田】四年間の浜松での学究生活を終えて、
僕は2016年に京都へ引っ越してきました。・・・
(p25)


このあとに、京都の町屋カフェで、
見ず知らずのおじさんと出会い、
磯田さんが手紙のやりとりをする、
そんな経緯が、語られております。
それは、それとして次にいきます。


中西】私は『ウソ』という言葉が大好きなんですよ。
『ウソ』という言葉は実は
『アソ』(遊)と同じですから。
・・・ウソは偽りとはまったく違います。
偽りとは本当ではないことで、
ウソはあくまでも遊びです。遊びですから、
当たっているかもしれないし、
当たっていないかもしれない。
『それでいいじゃないか』で済ませるのが
素晴らしいところです。
これは教養であり、おおらかな文化ですよ。

磯田】中西先生や僕が籍を置く
日文研(国際日本文化研究センター)みたいなものですねえ。

中西】あはは。そうかもしれない。(p102~103)



磯田】中西先生や私だけでなく、
日文研(国際日本文化センター)という
梁山泊のような場所で学問に打ちこむ研究者の生態は、
一般にはなかなかうまく理解されにくいかもしれません。
知的な営みは、遊びに似ています。
働きながら遊び、遊びながら働く。
こうして僕たち研究者は、
一冊の新しい本を紡ぎ上げるのです。(p134)



中西】半ば言葉遊びのようでもありますが、
『歌(うた)』とは『疑(うたが)う』
『現(うたた)』と仲間の言葉でしょう。
『疑わしい』ものでもあります。
あいまいな感情を頭で考えこみすぎず、
とりあえず率直に感情を歌にしてしまう。
人間性の基本を歌にぶつける。・・・
(p248)


はい。「京都」へ、中西進の万葉集へ、
少し近づけたところで、ここまで(笑)。

コメント
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