京都参りをしたせいで、
京都が、気になります。
磯田道史・中西進という順か、
(令和で、順番が入れ替わり)
中西進・磯田道史という順か、どうかはともかく
この二人の対談集「災害と生きる日本人」(潮新書)
のなかに登場する京都が気になったのでした。
では、すこし前から引用。
中西】磯田さんはかつて茨城大学に勤めて
いらっしゃいましたが、東日本大震災の翌2012年、
浜松の静岡文化芸術大学に転勤しています。
勤め先を変えたのは、ひょっとして
南海トラフ地震や東日本大震災と関係していますか。
磯田】東日本大震災が起きたあと
『年をとってから防災に関する歴史の本を書いても、
そのときは間に合わないのではないか』と、
はたと気づきました。南海トラフが次に動いて
巨大地震が起きたとき、想定される
死者数が一番多いとされるのが浜松です。
そこで家族揃って浜松に移住し、
古文書を探して四年間、現地を歩き回りました。・・
(p12~13)
磯田】四年間の浜松での学究生活を終えて、
僕は2016年に京都へ引っ越してきました。・・・
(p25)
このあとに、京都の町屋カフェで、
見ず知らずのおじさんと出会い、
磯田さんが手紙のやりとりをする、
そんな経緯が、語られております。
それは、それとして次にいきます。
中西】私は『ウソ』という言葉が大好きなんですよ。
『ウソ』という言葉は実は
『アソ』(遊)と同じですから。
・・・ウソは偽りとはまったく違います。
偽りとは本当ではないことで、
ウソはあくまでも遊びです。遊びですから、
当たっているかもしれないし、
当たっていないかもしれない。
『それでいいじゃないか』で済ませるのが
素晴らしいところです。
これは教養であり、おおらかな文化ですよ。
磯田】中西先生や僕が籍を置く
日文研(国際日本文化研究センター)みたいなものですねえ。
中西】あはは。そうかもしれない。(p102~103)
磯田】中西先生や私だけでなく、
日文研(国際日本文化センター)という
梁山泊のような場所で学問に打ちこむ研究者の生態は、
一般にはなかなかうまく理解されにくいかもしれません。
知的な営みは、遊びに似ています。
働きながら遊び、遊びながら働く。
こうして僕たち研究者は、
一冊の新しい本を紡ぎ上げるのです。(p134)
中西】半ば言葉遊びのようでもありますが、
『歌(うた)』とは『疑(うたが)う』
『現(うたた)』と仲間の言葉でしょう。
『疑わしい』ものでもあります。
あいまいな感情を頭で考えこみすぎず、
とりあえず率直に感情を歌にしてしまう。
人間性の基本を歌にぶつける。・・・
(p248)
はい。「京都」へ、中西進の万葉集へ、
少し近づけたところで、ここまで(笑)。
京都が、気になります。
磯田道史・中西進という順か、
(令和で、順番が入れ替わり)
中西進・磯田道史という順か、どうかはともかく
この二人の対談集「災害と生きる日本人」(潮新書)
のなかに登場する京都が気になったのでした。
では、すこし前から引用。
中西】磯田さんはかつて茨城大学に勤めて
いらっしゃいましたが、東日本大震災の翌2012年、
浜松の静岡文化芸術大学に転勤しています。
勤め先を変えたのは、ひょっとして
南海トラフ地震や東日本大震災と関係していますか。
磯田】東日本大震災が起きたあと
『年をとってから防災に関する歴史の本を書いても、
そのときは間に合わないのではないか』と、
はたと気づきました。南海トラフが次に動いて
巨大地震が起きたとき、想定される
死者数が一番多いとされるのが浜松です。
そこで家族揃って浜松に移住し、
古文書を探して四年間、現地を歩き回りました。・・
(p12~13)
磯田】四年間の浜松での学究生活を終えて、
僕は2016年に京都へ引っ越してきました。・・・
(p25)
このあとに、京都の町屋カフェで、
見ず知らずのおじさんと出会い、
磯田さんが手紙のやりとりをする、
そんな経緯が、語られております。
それは、それとして次にいきます。
中西】私は『ウソ』という言葉が大好きなんですよ。
『ウソ』という言葉は実は
『アソ』(遊)と同じですから。
・・・ウソは偽りとはまったく違います。
偽りとは本当ではないことで、
ウソはあくまでも遊びです。遊びですから、
当たっているかもしれないし、
当たっていないかもしれない。
『それでいいじゃないか』で済ませるのが
素晴らしいところです。
これは教養であり、おおらかな文化ですよ。
磯田】中西先生や僕が籍を置く
日文研(国際日本文化研究センター)みたいなものですねえ。
中西】あはは。そうかもしれない。(p102~103)
磯田】中西先生や私だけでなく、
日文研(国際日本文化センター)という
梁山泊のような場所で学問に打ちこむ研究者の生態は、
一般にはなかなかうまく理解されにくいかもしれません。
知的な営みは、遊びに似ています。
働きながら遊び、遊びながら働く。
こうして僕たち研究者は、
一冊の新しい本を紡ぎ上げるのです。(p134)
中西】半ば言葉遊びのようでもありますが、
『歌(うた)』とは『疑(うたが)う』
『現(うたた)』と仲間の言葉でしょう。
『疑わしい』ものでもあります。
あいまいな感情を頭で考えこみすぎず、
とりあえず率直に感情を歌にしてしまう。
人間性の基本を歌にぶつける。・・・
(p248)
はい。「京都」へ、中西進の万葉集へ、
少し近づけたところで、ここまで(笑)。