雑誌「正論」2019年8月号。
特集は「新聞が信じられない」。
特集の文字の、その脇にこうありました。
「新聞社が出す月刊誌でありながら、
このような特集を組むことは残念至極である。」
ついつい、つられて読んでしまうのは
最後の方にある「メディア裏通信簿」の匿名座談。
そこに
k】ところで、産経新聞は大丈夫なのですか?
赤字幅が前期の四倍以上になったとライバル誌の
「Hanada」編集長、花田紀凱氏がヤフーニュース(6月3日)
で明らかにしていましたが。
h】今一番面白い新聞はダントツ日本経済新聞だな。
日経は紙面を見ても朝日から産経まで数多ある新聞と
一緒には心中しないぞ、という・・強い決意を紙面に感じるよ。
・・・・・・・
日経が以前やった『技術の地政学』などは実に読み応えがあったぞ。
米中の対立が深まるなかで、一介の技術者にも国益に基づく判断、
国際情勢の動向や地政学的な発想が求められるだろう。
これまでにない見識や判断が求められる場面が現場や個別企業に
も出てくる、という問題意識があって・・・・・
編集者】あれは確かに実に面白い記事でした。
産経新聞が取り組んできた、いわゆる『徴用工』問題にも
似たような点があって、個別の企業に、国益を踏まえた
見識や判断が求められる場面は確実に増えています。
いかなる視点を示せるか、それがわれわれの役割だと
日経新聞を読みながら考えさせられました。
(p332~333)
もどって、特集の巻頭は門田隆将氏の文。
そこから、この箇所。
「2018年12月7日、英ガーディアン紙は
世界が注目する記事を掲載した。
≪中国が世界的に行っている大胆なプロパガンダ活動の内幕≫
と題して、中国が各国のメディアやジャーナリストを買収して、
いかに中国にとって好ましい情報を流しているかを報じたのだ。
中国の経済規模が大きくなるにつて、広告やスポンサーに
莫大な資金をつぎ込んで、海外向けの情報操作を行うように
なってきた実態を暴露した記事である。
世界のメディアのありさまを伝える中で、
日本ではその対象として『毎日新聞』が挙げられた。
ガーディアン紙は、記事中の図で毎日新聞が中国を賛美する
チャイナ・デイリーの広報紙『チャイナ・ウォッチ』の記事
を掲載していることを指摘したのだ。 」
あらためて言及するまでもないことも、
ちゃんと書いてくれており、ありがたい。
それは、中国と朝日新聞の蜜月ぶり。
「中国擁護、そして日中友好絶対主義
を貫いてきた朝日では、中国特派員を終えると、
退職後に『人民日報』や『人民中国』の編集顧問に
なったり、日本側総代理店になることができる。
文化大革命時も、文革に批判的な日本メディアが
次々と追放される中で、同紙(朝日新聞)だけは
北京に特派員を置くことが許された・・・」
門田氏の文章の最後も引用。
「このほど私は、中国や韓国の利益を代弁する
日本の新聞を告発した『新聞という病』(産経新聞出版)
を上梓した。日本と日本人にとって
『内なる敵』の正体とはどんなものなのか。
是非、ご自身の目で確かめて頂きたく思う。」
(~p67)
そうそう。わたしは、
梅棹忠夫を読んでいたのでした(笑)。
「梅棹忠夫に挑む」(中央公論新社)に
小山修三氏との対談がありました。
そこから引用。
小山】たとえば、情報社会をうまく泳ぎわたるには、
日本はどうすればいいのかを知りたいと思うのですが。・
梅棹】そんなん、どうでもええねん。みんな日本論が好きやね。
・・・
小山】でも、おかしいなとか、心配だと思うところはあるでしょう。
梅棹】それはあるけど、見てたらええやん。現象はおもしろいわな。
・・・・・・
小山】・・・しかし、現象を鋭く解いてみせると、
ジャーナリズムにうけますよね。
梅棹】それではあかん。
わたしのは文明論です。世相論とはちがう。
時事評論でおわってはいけん。
電波産業は思想の伝達には適していない。
(p149~150)
特集は「新聞が信じられない」。
特集の文字の、その脇にこうありました。
「新聞社が出す月刊誌でありながら、
このような特集を組むことは残念至極である。」
ついつい、つられて読んでしまうのは
最後の方にある「メディア裏通信簿」の匿名座談。
そこに
k】ところで、産経新聞は大丈夫なのですか?
赤字幅が前期の四倍以上になったとライバル誌の
「Hanada」編集長、花田紀凱氏がヤフーニュース(6月3日)
で明らかにしていましたが。
h】今一番面白い新聞はダントツ日本経済新聞だな。
日経は紙面を見ても朝日から産経まで数多ある新聞と
一緒には心中しないぞ、という・・強い決意を紙面に感じるよ。
・・・・・・・
日経が以前やった『技術の地政学』などは実に読み応えがあったぞ。
米中の対立が深まるなかで、一介の技術者にも国益に基づく判断、
国際情勢の動向や地政学的な発想が求められるだろう。
これまでにない見識や判断が求められる場面が現場や個別企業に
も出てくる、という問題意識があって・・・・・
編集者】あれは確かに実に面白い記事でした。
産経新聞が取り組んできた、いわゆる『徴用工』問題にも
似たような点があって、個別の企業に、国益を踏まえた
見識や判断が求められる場面は確実に増えています。
いかなる視点を示せるか、それがわれわれの役割だと
日経新聞を読みながら考えさせられました。
(p332~333)
もどって、特集の巻頭は門田隆将氏の文。
そこから、この箇所。
「2018年12月7日、英ガーディアン紙は
世界が注目する記事を掲載した。
≪中国が世界的に行っている大胆なプロパガンダ活動の内幕≫
と題して、中国が各国のメディアやジャーナリストを買収して、
いかに中国にとって好ましい情報を流しているかを報じたのだ。
中国の経済規模が大きくなるにつて、広告やスポンサーに
莫大な資金をつぎ込んで、海外向けの情報操作を行うように
なってきた実態を暴露した記事である。
世界のメディアのありさまを伝える中で、
日本ではその対象として『毎日新聞』が挙げられた。
ガーディアン紙は、記事中の図で毎日新聞が中国を賛美する
チャイナ・デイリーの広報紙『チャイナ・ウォッチ』の記事
を掲載していることを指摘したのだ。 」
あらためて言及するまでもないことも、
ちゃんと書いてくれており、ありがたい。
それは、中国と朝日新聞の蜜月ぶり。
「中国擁護、そして日中友好絶対主義
を貫いてきた朝日では、中国特派員を終えると、
退職後に『人民日報』や『人民中国』の編集顧問に
なったり、日本側総代理店になることができる。
文化大革命時も、文革に批判的な日本メディアが
次々と追放される中で、同紙(朝日新聞)だけは
北京に特派員を置くことが許された・・・」
門田氏の文章の最後も引用。
「このほど私は、中国や韓国の利益を代弁する
日本の新聞を告発した『新聞という病』(産経新聞出版)
を上梓した。日本と日本人にとって
『内なる敵』の正体とはどんなものなのか。
是非、ご自身の目で確かめて頂きたく思う。」
(~p67)
そうそう。わたしは、
梅棹忠夫を読んでいたのでした(笑)。
「梅棹忠夫に挑む」(中央公論新社)に
小山修三氏との対談がありました。
そこから引用。
小山】たとえば、情報社会をうまく泳ぎわたるには、
日本はどうすればいいのかを知りたいと思うのですが。・
梅棹】そんなん、どうでもええねん。みんな日本論が好きやね。
・・・
小山】でも、おかしいなとか、心配だと思うところはあるでしょう。
梅棹】それはあるけど、見てたらええやん。現象はおもしろいわな。
・・・・・・
小山】・・・しかし、現象を鋭く解いてみせると、
ジャーナリズムにうけますよね。
梅棹】それではあかん。
わたしのは文明論です。世相論とはちがう。
時事評論でおわってはいけん。
電波産業は思想の伝達には適していない。
(p149~150)