和田浦海岸

家からは海は見えませんが、波が荒いときなどは、打ち寄せる波の音がきこえます。夏は潮風と蝉の声。

山ぎは、すこしあかりて。

2019-07-05 | 本棚並べ
高野澄著「古典と名作で歩く本物の京都」(祥伝社黄金文庫)。

はい。古本で「京都」とあると触手が動き、
この本を買いました(笑)。

はい。はじまりの方と、あとがきとを紹介。


「京都の朝は東山の裏側から明けてくる。
 上空がかなり明るくなってきても、
 京都のひとびとの顔には、まだ陽光はささない。
 京都は盆地だから夜があけるのはおそいということを、
 京都にすむひとは意外に知らない。

 そのかわりに、とでもいうように、
 上空が明るくなるにつれて 
 東山の稜線があざやかになってくる。
 それを清少納言は
 『山ぎは、すこしあかりて』と表現した。

 むかしもいまも、
 京都に住むひとは自分だけの
 東山の色彩のイメージをもっている。
 ・・・・」(p12)


はい。夜明けの京都の東山。



つぎは、「あとがき」。
こうはじまっておりました。

「 京都に住みたいと考え、あれこれと計画し、
  やってきてから38年目の『文学でめぐる京都』
  には、熱い思いをそそぐことができた。
  過熱しないよう、自分をおさえるのに苦労があった。」


ちなみに、
高野澄著「文学でめぐる京都」(岩波ジュニア新書・1995年)。
そして「古典と名作で歩く本物の京都」(祥伝社黄金文庫)は
平成28年に「あれからさらに20年がすぎ、改題して復刊・・」
とあります。岩波ジュニア新書の改題復刊の文庫のようです。



コメント
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