オペラ対訳ライブラリー プッチーニ トゥーランドット 小瀬村幸子 訳/髙崎保男 協力
トゥーランドット「この宮殿に、今や幾千年になる昔、絶望の響きがひびいた。そしてその叫びは、子々孫々を経てここに、私の魂に宿った!」(p50)
名を秘めた王子「貴女は私の名をご存じない!私に私の名をお告げなさい、夜明けまでに!」(p58)
東京春祭プッチーニ・シリーズ vol.3《トゥーランドット》(演奏会形式/字幕付)は無事開催されたが、私は、なぜ「ワーグナー・シリーズ」の方で、2018年に公演があったばかりの「ローエングリン」が今年の演目に採用されたのかが分かったような気がした。
「ローエングリン」では「私の名を問うな!」(禁問)がテーマであるのに対し、「トゥーランドット」では「私の名を当ててみなさい!」がテーマとなっており、この2つの演目は対を成しているのである。
興味深いのは、魂(anima)の同一性を判定する際に、「名」(nome)、ざっくり言えばシニフィアンを用いているところである。
なので、私は、やはり「君の名は」(君のシニフィアンは)を思い出してしまうのである。
トゥーランドット「この宮殿に、今や幾千年になる昔、絶望の響きがひびいた。そしてその叫びは、子々孫々を経てここに、私の魂に宿った!」(p50)
名を秘めた王子「貴女は私の名をご存じない!私に私の名をお告げなさい、夜明けまでに!」(p58)
東京春祭プッチーニ・シリーズ vol.3《トゥーランドット》(演奏会形式/字幕付)は無事開催されたが、私は、なぜ「ワーグナー・シリーズ」の方で、2018年に公演があったばかりの「ローエングリン」が今年の演目に採用されたのかが分かったような気がした。
「ローエングリン」では「私の名を問うな!」(禁問)がテーマであるのに対し、「トゥーランドット」では「私の名を当ててみなさい!」がテーマとなっており、この2つの演目は対を成しているのである。
興味深いのは、魂(anima)の同一性を判定する際に、「名」(nome)、ざっくり言えばシニフィアンを用いているところである。
なので、私は、やはり「君の名は」(君のシニフィアンは)を思い出してしまうのである。