Don't Kill the Earth

地球環境を愛する平凡な一市民が、つれづれなるままに環境問題や日常生活のあれやこれやを綴ったブログです

君のシニフィアンは(2)

2022年04月19日 06時30分06秒 | Weblog
オペラ対訳ライブラリー プッチーニ トゥーランドット 小瀬村幸子 訳/髙崎保男 協力
 トゥーランドット「この宮殿に、今や幾千年になる昔、絶望の響きがひびいた。そしてその叫びは、子々孫々を経てここに、私の魂に宿った!」(p50)
 名を秘めた王子「貴女は私の名をご存じない!私に私の名をお告げなさい、夜明けまでに!」(p58)

 東京春祭プッチーニ・シリーズ vol.3《トゥーランドット》(演奏会形式/字幕付)は無事開催されたが、私は、なぜ「ワーグナー・シリーズ」の方で、2018年に公演があったばかりの「ローエングリン」が今年の演目に採用されたのかが分かったような気がした。
 「ローエングリン」では「私の名を問うな!」(禁問)がテーマであるのに対し、「トゥーランドット」では「私の名を当ててみなさい!」がテーマとなっており、この2つの演目は対を成しているのである。
 興味深いのは、魂(anima)の同一性を判定する際に、「名」(nome)、ざっくり言えばシニフィアンを用いているところである。
 なので、私は、やはり「君の名は」(君のシニフィアンは)を思い出してしまうのである。
 
コメント
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