Don't Kill the Earth

地球環境を愛する平凡な一市民が、つれづれなるままに環境問題や日常生活のあれやこれやを綴ったブログです

決闘と死刑

2022年04月26日 06時30分45秒 | Weblog
 週刊文春4月21日号の「言霊USA」(町山智浩氏)によると、「妻を侮辱した男に、夫が手袋を叩きつけて決闘を挑む。それは欧米の伝統。1806年、アンドリュー・ジャクソンは、妻を揶揄した男を決闘で射殺し、英雄と讃えられ、アメリカ大統領に当選した」そうである。
 こういう「伝統」のせいか、アカデミー会員の中には、ウィル・スミスのビンタを称賛する声もあるらしい。
 それに比べると、わが国では、この種の「決闘」の物語は殆ど聞かないようだ。
 ちなみに、シチュエーションが違うので比較は難しいが、「好色五人女」のおさん茂兵衛では、当主の妻:おさんと姦通相手:茂兵衛には、「磔」という非常に重い処刑方法がとられている。
 これについては、幕府が処罰に乗り出すのではなく、例えば、「姦通の相手に対し、被害者は報復することが出来る(違法とされない)」といった具合に、”決闘”のスタイルを取り入れることも考えられると思うのだが、そういう制度は採用されなかった。
 姦通に極めて重い刑罰を科することによって、夫婦の関係あるいは夫の権利を幕府が守っていたわけだが、この狙いが「イエ」の保護にあることは言うまでもないだろう。
 皮肉なことに、この後、当主の「イエ」(大経師家)は断絶に至っている。
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