ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト 魔笛(新国立劇場)
上演回数の多い演目だが、音楽ではなくストーリーに注目すると、これはかなりまずいタイプの女性蔑視・黒人差別のストーリーであることが分かる。
オペラ対訳ライブラリー モーツァルト 魔笛 荒井秀直 訳
ザラストロ「高慢な女だ。お前たち女の心を導くのは男たるものの務め、男なくしては、いかなる女も道を踏み外してしまうものだ。」(p58)
弁者、第二の神官「女の悪だくみから身を守れ、これが盟約の第一の義務だ。賢い男でもだまされ、道を誤った。なすべき務めと備えを怠ったのだ。」(p73)
モノスタトス「だのにおれは惚れちゃならぬと?それはおれが黒いからだと!」(p80)
こんな調子なので、本の場合の「最終ページ」のように、幕が開く前に、
「今日の観点からみて、女性やアフリカ系の人たちなどにたいして明らかに差別的な表現が含まれていますが、作品の時代背景、オペラとしての歴史的・芸術的な意味を尊重して使用しました。差別の助長を意図するものではないことをご理解いただきますよう、お願いいたします。」
といった説明を述べておく必要が出てくるかもしれない。
上演回数の多い演目だが、音楽ではなくストーリーに注目すると、これはかなりまずいタイプの女性蔑視・黒人差別のストーリーであることが分かる。
オペラ対訳ライブラリー モーツァルト 魔笛 荒井秀直 訳
ザラストロ「高慢な女だ。お前たち女の心を導くのは男たるものの務め、男なくしては、いかなる女も道を踏み外してしまうものだ。」(p58)
弁者、第二の神官「女の悪だくみから身を守れ、これが盟約の第一の義務だ。賢い男でもだまされ、道を誤った。なすべき務めと備えを怠ったのだ。」(p73)
モノスタトス「だのにおれは惚れちゃならぬと?それはおれが黒いからだと!」(p80)
こんな調子なので、本の場合の「最終ページ」のように、幕が開く前に、
「今日の観点からみて、女性やアフリカ系の人たちなどにたいして明らかに差別的な表現が含まれていますが、作品の時代背景、オペラとしての歴史的・芸術的な意味を尊重して使用しました。差別の助長を意図するものではないことをご理解いただきますよう、お願いいたします。」
といった説明を述べておく必要が出てくるかもしれない。