Don't Kill the Earth

地球環境を愛する平凡な一市民が、つれづれなるままに環境問題や日常生活のあれやこれやを綴ったブログです

カイシャ人類学(9)

2022年05月08日 06時30分01秒 | Weblog
第4話『4th STAGE 男女格差(125周年プロジェクト)』2022年5月4日(水)放送
 「「125周年プロジェクト」では、小野の同期でエンジニア部の川端光(近藤春菜)が発案した企画が進行していた。世界的に有名なゲームデザイナー・鬼丸(冨永愛)とのコラボという川端の念願の企画なのに、小野がリーダーを務めることに違和感を抱く麻理鈴。しかし川端は、「男性がリーダーのほうが上手くいく」と麻理鈴を制する。

 IT企業で「125周年記念」とは、???という気もするが、「オウミ」は意外にも歴史の古い企業なのだった。
 「周年プロジェクト」は”出世の登竜門”とされており、麻里鈴はそのメンバーに抜擢される(平成版のドラマ「悪女」では、麻里鈴は商社の一般職社員だったので、こういう事態はおよそあり得なかった。つくづく時代は変わったものだ。)。
 だが、そのリーダーである小野は、単に無能というだけではなく、「隠れ男尊女卑」の思想の持主でもある。
 どうして、こんな無能で考え方にも問題のある社員が、「125周年プロジェクト」のチーム・リーダーという要職に就いているのだろうか?
 川端のセリフからは、「その方が丸く収まるから」という理由くらいしか読み取れないが、ドラマの設定にヒントがあるように思う。
 小野は、「オウミ」における二世社員なのである。
 彼の父も「オウミ」の社員だったらしいが、出世コースから外れたため、「オウミで出世できないと、人生つらいよ」などと息子にぼやいていたらしい。
 なので、小野の「周年プロジェクト」にかける思いは強烈なのだが、いかんせん、無能で、しかも思考が歪んでいる。
 にもかかわらず、おそらくは「二世」ということで要職に抜擢されたのではないだろうか?(「カイシャ」において頻発する現象である。)
 こういう風にみてくると、どうやら「オウミ」の社員の間では、世襲(二世)の男性社員>通常の男性社員>通常の女性社員>(麻里鈴のような”下等なコネ”で入社した)女性社員というヒエラルキーが存在しているのではないかと思われる(「一般職」はなくなったようだ。)。
 実は、これと似た現象が、お隣の国で社会問題となっていた。
 韓国では、政治のトップにおける世襲はないけれど、公企業での「雇用世襲」が社会問題になっているらしい。

韓国で批判沸騰する「雇用世襲」問題 公企業で家族親族を「特別採用」?
 「韓国で最悪の雇用情勢が続く中で、正社員の子供や妻、親戚などを優先的に採用する「雇用世襲」という造語が生まれ、世論の批判が沸騰している。
 「それによると、2018年3月に「無期契約職」という、非正規職から「正規職」に転換した1285人中、108人が正規職の社員の家族や親戚だったことが明らかになった。8.4%という比率だ。
 あちこちに家族や親戚が入ってきたという、この数字そのものも、他の民間企業や公企業に比べて突出して高い。
 さらに問題となったのが、もともと「無期契約職」を募集した際、「そのうち正規職に転換できる」という話がすでにあった疑惑が浮上している。





 
コメント
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