Don't Kill the Earth

地球環境を愛する平凡な一市民が、つれづれなるままに環境問題や日常生活のあれやこれやを綴ったブログです

カイシャ人類学(15)

2022年05月14日 06時30分35秒 | Weblog
第5話『5th STAGE 社内恋愛(営業部)』2022年5月11日(水)放送
 「年の瀬、麻理鈴(今田美桜)の営業四課への異動が決定した。女性課長が男性の部下相手にセクハラ事件を起こした影響で、空きが出たのだ。課長の三島(山口智充)が率いる営業四課は、効率化重視のため残業禁止。それどころか、仕事に支障が出るからと課内恋愛も禁止しているという。
 「職場の人間関係の火種になりかねないとわかっているのに、なぜ社内の人と恋せざるを得ない状況に陥ってしまうのか。麻理鈴とチーム三島の面々がたどり着いた答えは?

 平成版ドラマ「悪女」の株式会社近江商事には、一般職のOLが登場する。
 彼女らは「腰掛け」、つまり寿退社(結婚退職)がデフォルトとされていた。
 ところが、この状況が、令和版ドラマ「悪女」では一変する。
 一般職はなく、ゆえに結婚退職制もなく、なんと、課によっては「課内恋愛禁止」がルール化されている。
 平成版とは真逆だが、裏返すと、依然としてやはり社内恋愛が多いということなのである。

 峰岸「社内恋愛は身を滅ぼす。・・・昔は女が稼ぎのいい男を会社に探しに来てた。今は共働きでも社内恋愛が多い。なぜか分かる?

 ところで、私見では、結婚退職制(人件費抑制も狙っている:単身赴任ハラスメント)を採用している会社は、「イエ」的な要素を持っている可能性が高いと思う。
 なぜなら、この種のカイシャは、一部の社員をéchangeの客体として扱った上(カイシャ人類学(2))、この人たちも含めて「丸抱え」して「イエ」を形成しようとしているからである。

タテ社会の人間関係 講談社現代新書 著:中根 千枝
 「日本の「家」にあらわれている集団としての特色は、また大企業を社会集団としてみた場合にもみられるのである。すなわち、終身雇用制によって、仕事を中心とした従業員による封鎖的な社会集団が構成される(中略)ばかりでなく、従業員の私生活、すなわち、家族にまで会社の機能や及んでいる。・・・したがって、従業員は家族の一員であり、「丸抱え」という表現にもあるように、仕事ではなく人を抱えるのであるから、当然その付属物である従業員の家族がはいってくる。したがって日本の企業の社会集団としての特色は、それ自体が「家族的」であることと、従業員の私生活に及ぶ(家族が外延的にはいってくる)という二点にある。後者は前者の当然の結果として出てくる。」(p42~43)
コメント
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