Don't Kill the Earth

地球環境を愛する平凡な一市民が、つれづれなるままに環境問題や日常生活のあれやこれやを綴ったブログです

25年前(2)

2022年12月08日 06時30分21秒 | Weblog
横山「今現在「無感覚に受け入れていること、見えないようになっていること」を描きたいので、主人公の三桑は僕の年齢に近い世代の設定にしました。二十五年前というと、まさに僕が大学生の頃です、当時を振り返ると、誰かを揶揄して笑いを取るテレビの番組などを観て、一緒に笑っていたかもしれません。言葉をそのまま無自覚に使って誰かを傷つけていたのではないか。

 25年前というと、1997年である。
 1997年(平成9年)のテレビを振り返ってみると、当時人気のあったお笑い番組の筆頭に「とんねるずのみなさんのおかげでした(フジテレビ)」が挙げられる。
 これは、横山氏が指摘する「誰かを揶揄して笑いを取るテレビ番組」の典型例である。
 もちろん、とんねるずや番組制作者だけが問題なのではなく、それを「無感覚に受け入れ」てしまう一般市民の意識が問題なのだ。
 この問題は余りにも深刻なので、いくつかの角度から少しずつ光を当ててみることにする。
 まず、人口ピラミッド(日本の人口ピラミッドの変化)を見ると、1990年代は、いわゆる「団塊の世代」が労働力人口の頂点に位置しており、この人たちが当時の社会をリードしていたのではないかと推測される(私の記憶でも、当時は「団塊の世代」が一般企業の管理職クラスを占めていた。)。
 なので、この人たちの全体的な思考・行動をよく分析する必要があるということになるだろう。
 次に、日本人全体の経済活動を見ると、1997年はわが国の歴史において記念すべき年であることが分かる。

デフレの正体 経済は「人口の波」で動く 著者 藻谷 浩介
 「おもしろいところでは財務省の統計にある国内の酒類販売量が、02年度から落ち込み続けています。・・・ビール類だけであれば97年度からです。・・・日本人の一日一人あたりの蛋白質や脂肪の摂取量も、厚生労働省の統計によれば95-97年あたりをピークに落ち込み始めました。・・・さらには日本人一人当たりの水道使用量。これは97年度がピークだそうです。」(p57~58)

 おおざっぱに言うと、1997年という年は、「日本人が史上最もたくさん飲食した年」であり、いわば「日本人全体の生命力がピークに達した年」なのである。

 
 
コメント
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