Don't Kill the Earth

地球環境を愛する平凡な一市民が、つれづれなるままに環境問題や日常生活のあれやこれやを綴ったブログです

あれから7年

2022年12月26日 06時30分58秒 | Weblog
電通 過労自殺から7年「いのちより大切な仕事はありません」
 「大手広告会社、電通の新入社員だった高橋まつりさんが過労のため自殺してから25日で7年になります。母親の幸美さんが手記を公表し「いのちより大切な仕事はありません。働いている人はぎりぎりまで我慢しないでSOSを出してください」と訴えました。

 昨日は、高橋まつりさんが過労自殺を遂げてからちょうど7年目だった。
 まつりさんが、世間の人々が幸福感に溢れ返るクリスマスを自死の日に選んだのは、電車に飛び込む人たち(もちろん、発作的なものもあると思われるが)と同様、おそらく意図的なものだろう。
 つまり、自分の死を可視化して世間の人々に何らかのメッセージを伝えるためであろう(もっとも、メッセージを受け止めない人の方が大多数かもしれないが。)。

過労死 過重労働・ハラスメントによる人間破壊 〈日本語版〉
 (まつりさんのツイート)「男性上司から女子力がないだのなんだと言われるの、笑いを取るためのいじりだとしても我慢の限界である。」(p6)

 「他人を揶揄して笑いを取る」上司の思考・行動は、25年前のテレビのお笑い番組(25年前(11))と同じである。
 まだまだこの種の思考・行動は残存していることだろう。
 なぜなら、このカイシャの「マウント思考・行動」は顕著であり、「1強支配」という言葉もあるくらいだから。

「成功報酬型」巨額手数料、電通に300億円超…入札骨抜き[五輪汚職 1強支配]
 「東京五輪・パラリンピックを巡る汚職事件で、東京地検特捜部は18日、大会組織委員会元理事・高橋治之容疑者(78)について、受託収賄罪でみたび起訴する方針だ。巨額の公金が投じられた大会で、一連の不正はなぜ起きたのか。背景には、大手広告会社「電通」が自社の利益を優先し、スポンサー選定の権限を独占した実態が浮かぶ。
 「契約には、単純入札(手数料率3%)での選定も選択肢に残された。だが、別の組織委元幹部は取材に「入札でスポンサーを選んだ記憶はない」と証言。入札が「骨抜き」にされた結果、スポンサー料の価格交渉が可能になり、電通で専務などを務めた高橋が懇意のスポンサーを組織委や電通につなぐ「仲介ビジネス」の余地が拡大した。

 私の見立てでは、まつりさんの自死をもたらしたものと、オリンピック不正を引き起こしたものとは、おそらく同じ淵源を有している。
 カイシャというヴィークル=集団がもつ力を用いて échange 、つまり不透明な利益交換を実現するという思考・行動が、まつりさんを échange の客体(exchangeableなもの、例えば部品や原材料など)にしてしまったのである。
 もともと échange における"贈与"はマウントをとるために使われるのだが、このカイシャの場合、とりわけマウント(「1強支配」)を徹底的に強化することによって échange をやり易くしようとする傾向が強いようだ。
 合掌。
コメント
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