Don't Kill the Earth

地球環境を愛する平凡な一市民が、つれづれなるままに環境問題や日常生活のあれやこれやを綴ったブログです

最後の棒倒し(5)

2023年03月25日 06時30分00秒 | Weblog
 この”ライト・モティーフ”は、後の「『奉加帳方式』から『公的資金の注入』へ」という形で(ちなみに、アメリカでも最近「奉加帳方式」が利用されたようだ(ファースト・リパブリックの救済策、大手行の300億ドル預金も抜本的な解決とはならず))、さらにその後は、「官民プロジェクト」、「官民ファンド」という名称で繰り返されることとなる。
 さて、JRへの融資を急増させた日本開発銀行だが、私が大学生だったころ、主に経済学部生の間では、非常に人気のある就職先だった。
 経済学部・大学院を出て”カイギン”に入り、エコノミストになるというのが、一つのスマートな振る舞いとされていたのである(ちなみに、”カイギン”出身のエコノミストには、竹中平蔵氏(!)や藻谷浩介氏(但し、法学部出身)などがいる。)。
 ”カイギン”はその後「日本政策投資銀行」(サクギン)と名前を変え、一応民営化したかのようであり、「半沢直樹2」にも、「開発投資銀行」という名前の”善玉”民間銀行として登場する(民は善?)。
 だが、実際には”完全民営化”には至っていない。

 「もともと特殊法人だったのが2008年に株式会社化しており、その意味では2009年のJAL再建問題時には既に「民営化」していました。しかしながら、株式は100%政府(財務大臣)が保有(2020年統合報告書69頁)しており、未だ政府系の金融機関であることは変わりなく、「完全民営化」はしていないという状態です。ドラマの開投銀も、第7話開始時点ではおそらく同様の状態だったと思われます。

 「政投銀は、復興金融金庫、日本開発銀行、北海道東北開発公庫と旧日本政策投資銀行が統合して2008年に設立された、政府が100%株式を保有する政府系金融機関である。当初は12~14年をメドに株式をすべて売却し完全民営化される予定であったが、08年のリーマン・ショックや11年の東日本大震災に伴う危機対応から延期され、15年に5~7年後に完全民営化すると仕切り直された。 
 だが、「今回のコロナ対応で当面、完全民営化はなくなった」(メガバンク幹部)というのが金融界の共通した見方だ。

 ちなみに、原作の「半沢直樹2 オレたち花のバブル組」をざっとチェックしたが、「開発投資銀行」らしき銀行は登場しない。
 これはTBSの独創だったのだろうか?
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする