「これまで、YouTubeなどで隆法氏や教団への批判を続けてきた宏洋氏。運営方針をめぐって対立し、2017年に教団を去るまでは、隆法氏の後継者になるはずだった。 「私は副総裁で、次期総裁就任が確実視されていました。実際、隆法が霊言(霊の言葉)を受け取る免許を皆伝したのは私と三男だけで、教団にもそれを証明する資料があります。隆法は、私と女優の清水富美加さん(現・出家信者の千眼美子)を結婚させ、その子供も後継者にするつもりでした」 」
「(長女の咲也加氏に)「求心力はありますし、後継者としての正統性はある程度はあるのでしょうが、現時点で名乗りを上げると、紫央さんとの全面戦争になり、教団の分裂は避けられません。しかし、霊言を受け取れない咲也加に後継者の資格はないのです。隆法は自分が亡くなった後、後継者に自らの霊言を下ろさせるつもりでした」 」
新興宗教で世襲制が採用されない稀なケースとなるかどうかが注目されている。
もともと教祖の書籍が収入源だったということなので、今後は教祖の「霊言」を受け取り、それを書籍にすることで教団の存続を図ることが考えられる。
その場合、後継者には相応の文章力が要求されることとなるはずで、必ずしも子息に限定されることにはならないと思われる。
もっとも、子息のうち相応の文章力を備えた人物が後継者になることは考えられるし、そうでなくとも、側近に文章力に優れた人物を置くということはあり得るかもしれない。
「2022年の人手不足倒産に占める「従業員退職型」の割合は4割を超え、2021年(46件/111件、41.4%)に続いて高水準で推移した。 ・・・
現場の企業からは「外国人人材の規制緩和が進まないと、中小企業の経営が破綻する」(木造建築工事)との声も聞かれる。 」
さまざまな業界で、「外の血」の導入が模索されている。
だが、これは、おそらく終戦以降続いてきた日本の(「イエ」における)「内婚制」に抵触する側面があり、いろいろと軋轢を生じている。
「第二次世界大戦終結後、いとこ同士の結婚は10%にも上りました。内婚というのは閉鎖的な姿勢です。私はこの内婚制が古い伝統だとは思わないけれど、一般に、特殊な生産技術を発展させた村などでは、その事例が見られます。外に対して閉鎖的になることで、その技術を守ろうとするのです。
それは、日本の大企業の精神にもみいだすことができるのではないですか。」(p175)
さすが家族制度の第一人者らしく、「イエ」に戦後「内婚制」がビルトインされたこと、そしてこれが「カイシャ」に転写されたことを見抜いている。
だが、この制度が大きく揺らいでおり、「外の血」を入れるかどうかが「イエ」や「カイシャ」の存続を左右するという、奇妙な事態が生じているのである。