J.S.バッハ:フランス風序曲
イタリア協奏曲
半音階的幻想曲とフーガ
イタリア協奏曲
半音階的幻想曲とフーガ
<アンコール曲>
フランソワ・クープラン:
1、La Morinete
2、Seconde Courante
3、Rondeau
曽根さんの60歳の誕生日に開催されたコンサート。
「白寿(99歳)」ではないが、還暦祝いを兼ねているのである。
チェンバロのコンサートではいつも感じることなのだが、チェンバロはやはりピアノとはまるっきり違うということである。
音色の点だけみれば、むしろハープに近い気がする。
そういえば、ハープの音を聴くとなぜか「神聖」という言葉が浮かんでくるのだが、チェンバロ(英語ではハープシコード)の響きは「天上の音楽」を想起させる。
バッハが書いたのも、大半はチェンバロ向けの曲なのである。
さて、私にとっての本日の発見は、「半音階的幻想曲とフーガ ニ短調 BWV 903」である。
「あっ」と思ったのは、途中で、偽作が指摘されている「トッカータとフーガニ短調BWV565」そっくりの曲想が出て来るのである。
ということは、BWV903が真正なバッハの作品なのであれば、BWV565もやはりバッハがつくったのだという推定がはたらくと考える。
アンコールは3曲ともフランソワ・クープランの曲で、曽根さんいわく、
「クープランだったら一晩中弾いていられる」
「これは私への誕生日プレゼント」
とのこと。
そういえば、ブーニンのお気に入りの作曲家は同じくフランスのフランシス・プーランクだった。
全く違う時代の、作風も全く違う作曲であり、共通点はフランスの音楽家というくらいだが、日本人にとっては紛らわしい名前である。