伊勢物語・第31段…忘草
「昔、宮の内にてある御達(ごたち)の局(つぼね)の前を渡りけるに、何のあたにか思ひけむ、「よしや草葉(くさば)よ、ならむさが見む」といふ。男、
罪もなき 人をうけへば 忘草(わすれぐさ) おのが上にぞ 生(お)ふといふなる
といふを、ねたむ女もありけり。」
伊勢物語を読むたびに、古文解釈の難しさを痛感する。
その理由の1つは、主語が明記されないことにあると思う。上に挙げた第31段では、冒頭からすっぽりと主語が抜けており、途中で「男」と出てくるので、ようやく主語が分かるという分かりにくい文章になっている。
こうした文章の解釈は、良い経験になると思うが、高校1年生程度にはちょっと酷なように思う。
「昔、宮の内にてある御達(ごたち)の局(つぼね)の前を渡りけるに、何のあたにか思ひけむ、「よしや草葉(くさば)よ、ならむさが見む」といふ。男、
罪もなき 人をうけへば 忘草(わすれぐさ) おのが上にぞ 生(お)ふといふなる
といふを、ねたむ女もありけり。」
伊勢物語を読むたびに、古文解釈の難しさを痛感する。
その理由の1つは、主語が明記されないことにあると思う。上に挙げた第31段では、冒頭からすっぽりと主語が抜けており、途中で「男」と出てくるので、ようやく主語が分かるという分かりにくい文章になっている。
こうした文章の解釈は、良い経験になると思うが、高校1年生程度にはちょっと酷なように思う。