パンセ(みたいなものを目指して)

好きなものはモーツァルト、ブルックナーとポール・マッカートニー、ヘッセ、サッカー。あとは面倒くさいことを考えること

チーム分け

2008年10月05日 16時37分35秒 | Weblog
「ねえ、今日試合やる?」
こんな言葉が出始めると子供たちの集中が切れ始めた証拠

全く子供対相手の練習は、最初の休憩までの時間が勝負
軽いランニング、柔軟運動、細かなステップ、そしてドリブル、キック
決して難しい練習ではないが、基本中の基本で
これらの練習の成果は案外馬鹿にできない
それは他のチームと練習試合をする時によくわかる
少なくとも走る姿のバランスの良さ、強く蹴る、方向転換は
チーム戦術的なことを重視するところよりも上手くできている

ところで今日はコーチ陣の都合で一人で
1年から3年までの子供たちを見ることになった
こうなると困るのは、どちらを基準に練習したらよいかと言う点
あまり初歩的なことは3年生にはつまらないし
難しいことをやらせても1年はできない

そこで、とりあえず最初の集中の続く範囲では、しっかり走らせて
彼らの大好きなゲームで残りの時間をつぶすことにした

「僕、あの子と一緒のチームになりたい」
いつもライバル心を煽って競わせている子供が言う
「いつも一緒のチームになったことがない!」

また別の子が言う
「僕はこっちのチームがいい!」
それはどの学年にもいる所謂運動神経のいる子のチームのこと
しかし、その子をそちらの方にしてしまうと本人は
そんなにボールタッチが多くなれず、ゲームに参加もできず
ゲームには勝つかもしれないかもしれないが上達はできないので
「ダメ、楽して勝つ方を簡単に選んじゃいけないよ
 ちょっと頑張るくらいのチームの方が絶対後で上手くなるから」
すると
「後のことなんていい、今勝ちたい!」
このあまりにも正直な、近視眼的な台詞には思わず笑ってしまったが
大半の子供たちのチーム分けの希望はこの方向が多い
つまり、勝ちそうなチームに自分が属していたい

だが、こちらの主目的は、子供たちの勝つ喜びだけのためではない
同じ勝つにしても、必死に努力しないと勝てないような
そんなチーム分けにする

それは単に同じくらいの能力を分けるのではなく
性格的に(プレースタイルの)あわない子は同じチームにせず
結果的に同じくらいボールタッチができるような形にする

ボールタッチが少ないのは
同じ発想をする活発な子が、おとなしい子のしたいことを
彼のボールコントロールの範囲内であっても、味方であっても
奪ってしてしまうからの場合が多い
そんなことが続くと知らず知らずおとなしい子は
目の前にボールがきても次のプレーを選択できずモタモタしてしまう
こんなシーンは特に1.2年生は頻繁に見られる

だからおとなしい子には、
「目の前にきたボールは全部自分のもの
たとえ~君がきても、ボールは渡さなくてもいいよ」
と言い続けているのだが、残念ながらなかなか言葉通りにはいかない
だからチーム分けの際に
味方のボールをとってまで活躍する子のチームには
やっぱり味方にとられても、平気で、こたえない性格の子を一緒にして
引っ込み思案の子は玉離れがよくて割とボールをまわしてくれるチームに入れるようにしている
もちろんその子の進歩も状況もあるのでいつも同じチーム分けではないが

毎年、年に数回1年から6年まで全員が試合に出られる大会があるが
同じ学年に2チーム分の人数がいる場合
自分は決して単純に、運動神経のいい子のAチーム、少しおとなしい子がいるBチームという
分け方はしない
ワザと、どこかしらチームとしての欠点をつくっておき
一人一人がいつもより頑張らないと勝てないような
チーム分けにする
頑張って勝つことの方が、簡単に(自分が参加していなくても)勝ってしまうことより
ずっと面白い!と思ってもらえるようと嬉しいのだが

しかし、まだ1.2年生では無理かな、、、
コメント
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