ミスターこと、長嶋茂雄氏はかつて
職業の欄に「長嶋茂雄」と記入したとのこと
それは氏が、大衆が見ている長嶋茂雄の姿
パフォーマンスを実は客観的に理解していて
人々が望む姿を演じている
といった深読みの解釈もあれば
氏らしい勘違いのエピソードのひとつとして
解釈する事もできる
どちらが本当かはわからない
ただ、よく考えてみると職業欄に
自分の名前を書くというのは
案外正しい行為かもしれない
仕事上で社会的な地位が上であったり
明らかに何かをなした人は
迷わず職業欄にその旨を書くことができる
しかし、大半の庶民は特に変わったこと、
偉大なことをできるわけでもないし
またそうしたことを成す機会にも恵まれずに一生を終える
こういう普通の人
そういう人達の職業は、実はその人達の実名なのではないか
自分らしく生きること
そしてその生き方で自分を、家族を守る
それはまさしく職業「自分の名前」ということではないか
本当は誰もが、職業は自分の名前なのかもしれない?