パンセ(みたいなものを目指して)

好きなものはモーツァルト、ブルックナーとポール・マッカートニー、ヘッセ、サッカー。あとは面倒くさいことを考えること

比較

2012年01月23日 20時00分25秒 | Weblog

例えば美味しいもの
そこそこのモノを食べている(飲んでいる)と
それ以上のものを食べても(飲んでも)大した感激はない事が多い

ところが反対に良いものを食べ慣れてしまっていると
美味しくない食べ物(飲み物)は直ぐに分かる
それは個人の好き嫌いを越えている

レコードとCDの比較も同じ事
CDからレコードは分かりにくいかもしれないが
一旦レコードを聞いた耳でCDを聞くと
音がベールを被ったみたいだったり
スカスカした感じで物足りない

昨日、生のソプラノの歌を聞く機会があった
これは、いいものからそうでないものの順番ではなかったが
比較するとその差がわかってしまう典型みたいな経験だった

「あすという日が」という曲の後プッチーニの蝶々夫人から
「或る晴れた日に」が歌われたのだが
この最初の「あすという日が」の楽曲が問題で
歌詞は言わんとするところはわからないでもないけど
少々理屈っぽかったり、そのまま過ぎたりするし
音楽も流れが強引な部分があってイマイチ不自然だったり
つまり、自分は気に入らなかった訳だけれど
このあと歌われた「或る晴れた日に」はその歌唱が
良かった良くなかったを越えて
楽曲の良さが際立っている感じだした

感情の流れに沿って劇的で効果的で
しかも美しい
時を経ても後世に残っている楽曲はそれだけのことがある

「あすという日が」は「或る晴れた日に」と
容易に比較できる順番でないほうが良かったかもしれない
そうでないと、チョット可哀想な気がした
もっとも、いつもの独断・偏見の類かもしれないが

 

コメント
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