パンセ(みたいなものを目指して)

好きなものはモーツァルト、ブルックナーとポール・マッカートニー、ヘッセ、サッカー。あとは面倒くさいことを考えること

最近の製品のほうが良い音とは限らない

2014年01月22日 19時55分56秒 | オーディオ
とうとう真空管アンプをメンテナンスに出した
じっくり音楽を聴けないのは寂しい限りだが
いつかはしなくてはならないことなので
踏ん切りをつけて

オーディオショップの人の話によれば、
真空管アンプを検査・修理する人が
どんどん少なくなっていくとのこと

今のところはいいけれど
その先一体どうするんだろう?
専門家ですらそんな疑問が出てくるようだ

真空管アンプについては更に悲観的な話が、、、
つまり真空管そのものがなくなっていく
アンプはいろんなメーカーごとに
いろんな真空管を使っている場合が多く
中にはもう手にすることのできない真空管もある
メジャーなものについては今のところは大丈夫だけど
300Bあたりだとオークションでも結構な値段がする

それだけ需要があるのなら生産を増やせばいいのに
と思うのは素人の考えで
真空管の需要の絶対量なんてしれたもの
とても商売にはならないらしい

こんなことだったら5年前にアンプを購入した時に
バック・アップの意味も込めてウエスタン・エレクトリックの300Bの
セットを購入しておけばよかった
あの時はネットで調べると2本で8万くらいだった
いつでも手に入る
そんなふうに思ったのが間違いの元だったが後の祭り

今は300Bも中国製・ロシア製がメインみたい
この間購入したFull Musicも中国のメーカーの製品
仕方ない、無いよりましか

300Bはまだましな方で、人気があるから生産は続く見込みらしい
他の真空管、一体どうするんだろう、、、

それにしても音に関して言えば、新しいということは
必ずしもいい音になるということとイコールではない
便利さは明らかに新しいものが優れているが
音自体は昔の物のほうがいい場合がある

石のアンプを聴いていた耳が
球のアンプを聴いた時の衝撃は忘れられない
クラリネットの木管の空気がこすれるような感じ
それは電気できれいに整形した音色とはずいぶん違って
生々しかった

最近のいい音と言うのは
立ち上がりのキレとか計測上の歪のない音が
そうらしいが、現実的にはそれらの音は実験室の中の音
純粋な空間のなかで削ぎ落とされた人工の音
魅了がないとは言わないが自分はパス

ということはCDの音もこれに近いので
どちらかと言えば便利ということ以外に
CDには魅力を感じない

なんだかなぁ~
最近の音楽に関する環境はやばそう
音自体、いや音楽自体がますます消費財のようになっていく
じっくり聴くというよりはながら聴取
それを悪いとは言わないがそればっかりでは困る

ところで、アンプが家に戻ってくるのはいつになるのだろう
まるでスマホを何処かに置き忘れて手もとにないみたいな
不安な妙な感じ
費用も安いに越したことはないが、
何よりも早く返ってきてほしいものだ
コメント
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