これほど面白いとは予想していなかった
図書館で借りた、大きめの文字の「今昔物語」
芥川龍之介の羅生門のネタが今昔物語にあると、先日何かで知って
とりあえず借りてみたのだが、、、
(もちろん現代語訳)
これは面白い
内容はそれほど複雑なものはない
少し話に変化があったとしても、幾つも山があるわけではない
だが、バカバカしくて、人間のいい加減さも肯定的に捉えていて
それ故生々しくて、、
この中の話は落語でも使えそう!と思ったりする
最初に惹きこまれた話は、ある男がとある女に好意を持った
そこで何とかしようと手紙を書いた
見た旨でも返して欲しいと書いたら
「見た」という文字だけを切り抜いて送り返してきた
なんという女!
頭にきたが、それでも諦めず、今度は雨の降るなか
女の家に出かけた
(これほどの雨の中来てくれるなんて、情熱的!と勝手に女の気持ちを解釈して)
この作戦はうまく行ったかと思えた
さていよいよ!という段階になって
女は鍵をかけるのを忘れたので、かけに行ってくるといって
その場所から離れた
すると、待てども待てども戻ってきない、、、
手にしたかと思ったらするりと逃げられた
こうなると男はこの女を嫌いになろうとした
そこで考えたのが女の排泄物を見ること
きれいうな女でも、これを見れば諦められると考えたわけだ
そしてお丸を奪い取った
これでやっと気持ちが離れられると思ったら、女はその上を行っていた
お丸を開けてみると排泄物と思われたものは香木をあしらったもの、、
結局、女は常に男の上を行っていた
馬鹿馬鹿しい話だ
でも面白い
他にも女好きの男がいて
伏見稲荷で誰それ構わず口説いていた
その中の綺麗に着飾った女に言い寄った
するとしばらくしてから思いっきりひっぱたかれた
なんと、女は男の女房だったのだ
ここのあたりの描写から分かることはこの時代も
女の人のほうが家庭では強そうということ
その他、羅生門だけでなく
「藪の中」「鼻」などの作品の元になっているものがあった
(話は面白おかしいものだけでなく仏教的な要素のものもある)
歴史や古文のお勉強で「今昔物語」 を学ぶと少しも面白そうに思えない
ところが、単純に楽しもうとするとこれは面白い
話の展開だけでなく、その背景の身分や役割、服装なども
無理なく知ることができそうだ
話は飛ぶが紀貫之の「土佐日記」には土佐の人間が酒が大好きな様子が書いてあるらしい
高知県は今は日本で一番酒を飲むところらしいが、
あの時代からそうだった と識者が解説していた
これをキッカケに日本の昔のお話
もう少し探ってみるか
でも今日アマゾンでポチッとやったのは
「戦争と新聞」「そして、メディアは戦争に導いた」「太平洋戦争と新聞」
今の関心事はこちらかな